クルキ (Kurki)

ポーランドは現在キノコが旬。以前「ポーランドのキノコ類」でもご紹介したように、市場でも道の露店でも、摘みたてのキノコがかごに盛られて売られています。大小さまざまな形のキノコがあり、それぞれ香りも異なって美味しいのですが、今回は特にポピュラーなクルキ(Kurki – アンズタケ)と呼ばれるキノコをご紹介します。

クルキはポーランドではすでに6月くらいから採取されるもので、鮮やかなオレンジ色が特徴です。形もマッシュルームなどとは異なっていて、傘はひだのように波打っています。ポピュラーな食べ方としては、スクランブルエッグに加えたり(Jajecznica z kurkami – ヤイェチニツァ・ズ・クルカーミィ)、ソースにしてパスタやお肉にかけたり、ピエロギやお肉の詰め物にしたりなどです。他にも茹でて酢漬けにし、冬のための保存食にしたりもします。

クルキにはピリっとした独特のえぐみがあるので、気になる場合は調理する前に熱湯を回しかけておくといいそうです。また冷凍保存する場合、やはり熱湯を回しかけてからにしておけば、解凍した時に苦味が気にならなくなるそうです。どんな料理に使う場合も、炒めたり茹でたり、よく火を通すことを忘れずに。生のままだとお腹を壊すことになり、冗談じゃなく救急車騒ぎになるのでよくよく注意してください。

ポーランドでは乾燥キノコもよく作られるのですが、クルキの場合は乾燥させると香りが飛んでしまうのであまり向いていないのだとか。どうしても乾燥させたい場合は、30分ほど水につけてふっくらさせてからにするとよいそうです。