グジャネ・ヴィノ (Grzane Wino)

寒くて長いポーランドの冬。日が暮れるのは15時くらい、気温もマイナス10度以上になることも多く、道を行く人はダウンコートや毛皮に身を包み、マフラーと帽子で重装備して寒さに備えます。このような寒い冬に飲まれるのがホットワインです。

ポーランド語でホットワインはGrzane Wino(グジャネ・ヴィノ)と言います。単語の順番を変えてWino Grzane(ヴィノ・グジャネ)と言うこともあります。これは赤ワインにシナモンスティックやクローブなどの香辛料と砂糖、そして適当な大きさに切ったオレンジの輪切りを加えて温めたものです。カフェやレストランの冬のメニューには必ずあるもので、寒い中を歩いた後にこの甘くてあたたかいワインを飲むととてもホッとします。

作り方は簡単、上記の材料を鍋に入れて温めるだけ。大事なのは沸騰させないこと。沸騰させると、せっかくのワインの香りが飛んでしまうそうです。香辛料をいちいち買い集めるのが面倒であれば、スーパーでホットワイン用の粉末調味料を購入することも出来ます。

ちなみにビール大国であるポーランドではホットビール (Grzane Piwo – グジャネ・ピヴォ)も冬の飲み物として親しまれています。これも基本的にはホットワインと同じ材料ですが、オレンジを入れなかったり、またはオレンジの替わりにレモンの薄切りを入れることもあります。砂糖の替わりに蜂蜜を使うことも。また、卵の黄身を入れて卵酒のようにすることもあります。
(写真はtrzydomki.plのものです)