オルガ・ボズナンスカ展にいってみた♪(しょこたんのまるっとワルシャワ日記)

MNW(Muzeum Narodowe w Warszawie:ワルシャワ国立博物館)で現在行われている「オルガ・ボズナンスカ展」行ってきました☆ワルシャワ国立博物館、MNWって言ってみるだけで、ステキ感がアップしますね☆

オルガ・ボズナンスカさんは、1865年クラクフ生まれの印象派の画家です.。お姉さんと一緒に絵を勉強していたそう。やがてミュンヘン留学を経て、パリのサロンにデビューします☆モデルの人柄まで描き出すような肖像画描きとしてパリで人気になり、当時のパリの文化人の肖像画をたくさん描いています。そのころ流行したジャポニズムも取り入れて、着物を着た日本人女性(でも顔は西洋人)や、和傘を差した女性の絵なんかも描いてます☆「わ~日本人だ~♪でも全然日本人の顔じゃない~」と言いながら見ていたら、絵を観に来ていた、多分日本語が分かる感じのポーランド人女性にくすって笑われてしまいました^^;

展覧会をざっと見渡せばわかりますが、色合いはかなりダークで、同じ印象派のモネとかルノワールとかに比べたら、暗い感じがします。背景も衣装も暗くて、輪郭は背景に溶け込んでいる感じです。

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Portrait of a Manというタイトルだけれど、モデルは美術批評家のルイ・ボークセル(Louis Vauxcelles)さん
マティスやルオー、ドランなどの原色を多用した強烈な色彩と、激しいタッチの絵を「野獣派(フォーヴィスム)と名付けた人。ピカソでおなじみのキュビズムも彼が命名。彼が発行していた“L’Amour de l’art”という雑誌で、たくさんのポーランド人画家がいるよ、って紹介していたとか。

まぁ、この絵はおじさんがモデルなので暗くても仕方ないですが・・・。ひまわりとか赤とか白とかの花をもったかわいい女の子の絵もたくさんあるんですが、かわいいけれど、何だか暗いんです・・・。やっぱポーランド人、フランス人に比べたら暗いのか(超偏見)って思ったけど、もちろんそんなわけではなさそうです^^; アメリカ出身でロンドンやパリで活躍したモノトーン大好きなホイッスラーのトナー主義の影響をたくさん受けているからだそうです。

印象派の影響を受けながら、オリジナリティあふれる人物画は、一躍パリで大人気になりますが、祖国ポーランドではあんまり人気がなかったよう・・・次々と新しい画風が登場する時代ということもあり、やがて彼女の人気は落ち目に・・・。婚約破棄、父との死別、姉の精神疾患に自殺、などつらい出来事が続き、その上ナチスの侵攻で故国を追われ、それ以来二度と祖国に戻ることなくパリで貧困の中ひっそりと人生を終えたそうです・・・。今ではポーランドでもかなり有名な画家になっているようでよかったね♪

展覧会では、彼女の画家としての登場から年代を追って作風の遍歴が分かるようになっています。そんな彼女の人生に思いを馳せながら、たくさんの肖像画のみなさんと時代を超えた対話をしてみてはいかがでしょうか♪

MNWの常設展示にもオルガさんの作品はいくつかありますが、今回はクラクフの美術館、パリのオルセー美術館から出張してきた絵画に出会えます☆

(編集部注:オルガ・ボズナンスカ展は2015年5月2日まで開催されています)