カトヴィツェ (Katowice)とシロンスク県 (Śląsk)

 
南ポーランド屈指の工業都市・カトヴィッツェとシロンスク県

カトヴィッツェとその周辺の都市はポーランドでも有数の工業都市。特に石炭採掘業、鉄鋼業などが盛んな地域です。また、カトヴィッツェは国際列車の接続駅でもあり、毎日多くの国際列車が行き来しています。
カトヴィッツェの印象をひと言で表すと『煤けた街・カトヴィッツェ』というのがピッタリではないでしょうか。昔から石炭を多く採掘している土地柄、今でも古い建物の暖房に石炭が使用されているため壁面が煤けているのです。戦災を免れた多くの建築物があるのに、その綺麗な装飾を活かしきれていないのは残念です。ちなみに上の写真は大聖堂側から見たカトヴィッツェの中心地を写したものですが、手前の建築物はみんな茶色い建物ばかりでしょ?

この地方の観光に目を向けると、ヴィスワ川源流の街、ヴィスワやジビィエツビール発祥の地、ジビィエツなど美しい自然が多く疲れた心を癒してくれるでしょう。
また、国境の街・チェシンはお隣の国、チェコへ歩いて行くことができます。この近辺に住むポーランド人はお買い物にちょっとそこまで・・・・的な感覚で国境を越えて買い物に行ったりするそうです。なんでもビールはチェコが安いらしいので、近くまで立ち寄る機会があれば経験してみてはいかが?

カトヴィッツェと周辺都市
シロンスク県・カトヴィッツェへGo!

カトヴィッツェ(Katowice)はワルシャワから約300?南の中型都市であり、シロンスク県の県庁所在地です。昔からこの地方では石炭採掘、鉄鋼業などポーランドの重工業を支えてきた工業地域です。その為、昔からこの地域は深刻な大気汚染がありました。現在は石炭の使用量の減少や公害物質を多く排出する工場の閉鎖でかなり改善してきたといえるでしょう。
交通の便を見てみましょう。石炭を運ぶ為に建設された国道1号線(ワルシャワ〜カトヴィッツェ)は片側2車線以上の道路の為、ワルシャワから約3時間の速さで到着が可能。また、A4号線の高速道路を利用すればクラコフ空港まで40分、旧市街まで1時間で到着が可能です。(現在突貫工事中!で完成すればKrakow〜Wroclawまで約300キロの高速が完成!)
列車の利用も魅力的です。カトヴィッツェは国際列車の接続駅なのでウィーンやベルリンからポーランドへ旅行に来る人の最初の大きな街です。接続時間に余裕のある人はカトヴィッツェの街を歩いてみましょう。駅周辺のお勧めレストランはポーランド料理のボデガというお店です。シロンスク地方の伝統料理を食べることができます。

シロンスク県の主な観光名所

ベスキディの玄関口ビエルスコ・ビャワ
ベスキディの玄関口、ビエルスコ・ビャワ(Bielsko-Biala)はクリムチョック山の懐に抱かれている空気のきれいな小さな街です。登山やハイキングを楽しむ観光客は電車でこの街に到着後、長距離バスに乗って目的の山へ向かいます。
時間のない人や簡単なハイキングでOKならクリムチョック山がおすすめ。駅からバスで移動すれば夏でも動いているリフトもあるので、子ども連れでも大丈夫です。雄大な景色を見ながらパクツクお弁当の味もまた最高!です。
ホテルは何ヶ所かありますが、予約をしたほうが安心して旅行を楽しめるでしょう。

ジビィエツ

ジビィエツ(Zywiec)はポーランドでもっともポピュラーなビール、ジィビィエツビール発祥の地です。ビールの美味しいところは水も美味しいとは良く言ったものでこの地域の水はポーランドでも珍しくゴクゴク飲むことができます。この街にはビール工場があり見学することも可能。できたばかりのビールは愛飲家じゃなくてもうれしいもの。いちどお試しあれ!
写真の湖はジビィエツ湖。夏はサイクリングやボート遊びでゆっくりと過ごしたい場所のひとつですね。

スカウキ

スカウキ(Skalki)はポーランド語で岩を意味する言葉。スカウキ地方という呼び名ではありませんが、写真のような岩場があちこちに点在する場所です。(地図ではスカウキで記載されています)夏の暖かい日曜日にはロッククライミングの大会などがあり多くのファンが集まります。またこの近辺にはブルーベリーやきのこ狩りにたくさんのポーランド人が訪れます。採りたてのブルーベリーの味は格別です。ヨーグルトは忘れずに持っていこう!

県民の憩いの場ベスキディ地区
ベスキディ(Beskidy)地方はシロンスク県民憩いの場所。地理的位置はチェコとスロバキアの国境に面していますが、ポーランドでは少ない山岳地帯のため多くの観光客が訪れる場所でもあります。冬はスキー、夏はハイキングなど多くの自然に親しんでください。田舎は滞在費が安いので、長期滞在でアウトドアを楽しみたい人にはおすすめです。

プシチナ
プシチナはティヒ(Tychy)とビエルスコ・ビャワの中間に位置する街。郊外には県下最大のゴチャウコヴィツキ湖(Zbiornik Goczalkowicki)という人口湖があります。カトヴィッツェなどの大都市の水がめになっている大切な湖です。
この街にはプシチナ宮殿と呼ばれる昔の宮殿がそのまま残っていて、もちろん見学もできます。また、宮殿内には鏡の間という名前のサロンがありクラシックコンサートが催されていたり、東洋風(日本風?)の部屋が在ったりと変化に富んでいて飽きない宮殿です。
プシチナ郊外には国の天然記念物に指定されているジュブル(Zubr)を飼育しているところがあります。ジュブルはビャーオ・ヴィエジャに生息するヨーロッパバイソンですが、近年頭数が安定してきたのでプシチナで飼育されるようになったようです。とても大きなジュブルですが、やさしい目をしているのが印象に残りましたね。南ポーランドへ旅行の際には珍しい野牛を見に行ってください。

 

(写真はwww.flog.plのものです)

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