グダンスクのウォールペインティング (Murale w Gdańsku)

ポーランド北部に位置する美しい街、グダンスク(Gdańsk)。実はここグダンスクは旧市街と海だけの場所ではありません。とあるアートで最近話題を呼んでいるんです。

グダンスク中央駅からソポト方面、グダンスク・オリヴァ地区とのちょうど真ん中あたりの右側にザスパ(Zaspa)という地区があります。パッと見はなんの変哲もない普通の団地ですが、このあたり、特にディヴィジオヌ303通り(ul.Dywizjonu303)、ナグルスキエゴ通り(ul.Nagórskiego)、バヤナ通り(ul.Bajan)周辺のアパートの側面には巨大なウォールペインティング(ポーランド語ではムラル – mural)が描かれています。

このウォールペインティングはもともと1997年、グダンスク市創立1000年記念の一環として描かれたものでしたが、その後描かれることはなく、2008年になってポーランドのアーティストであるピョトル・シュヴァべが、“連帯”リーダーであったレフ・ヴァウェンサが1980年代家族と暮らしていたアパートに、ヴァウェンサ氏のノーベル平和賞を記念するウォールペインティングを施しました。その後2009年になると、グダンスク市は“ヨーロッパ文化都市”に立候補、その一環としてモニュメンタル・アート・フェスティバルを開催、その際に多くのウォールペインティングが描かれました。それからは毎年何作かのウォールペイントが描かれており、ポーランド人アーティストのものだけではなく、外国人のアーティストも参加するようになったそうです。   ちなみにグダンスクのウォールペインティングは、アメリカのインターネット新聞ハフィントン・ポストが発表した「ストリートアートが見逃せない世界26都市」のうちのひとつに選ばれたこともあります。

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