タデウシュ・マゾヴィエツキ元首相が死去

2013年10月28日午前6時過ぎ、ポーランド人民共和国最後の首相であり、ポーランド第3共和国初代首相であったタデウシュ・マゾヴィエツキ (Tadeusz Mazowiecki)氏が死去した。86歳だった。

マゾヴィエツキ氏は1927年4月18日ポーランドのプウォツク(Płock)生まれ。独立自主管理労働組合「連帯」によるポーランド民主化運動の指導者の一人。社会主義であったポーランド人民共和国第11代にして最後の首相となる。1989年、円卓会議による合意に基づいて実施された6月18日の議会選挙においてポーランド第3共和国初代首相に選出された。

マゾヴィエツキ内閣は社会主義が終わり民主化が始まった混乱の時代、ポーランドが市場経済システムをもつ民主主義の国になるよう、また西側諸国との距離が密接になるように変革を行った。

1990年12月2日に自由主義政党である「民主連合 (Unia Demokratyczna)」を結成、党首となる。その後1994年4月23日に「自由連合(Unia Wolności)」を結成するが、2005年2月27日に解散した。2010年よりブロニスワフ・コモロフスキ大統領府の国内・国際政治顧問を務めていた。

今回の報道に対して「連帯」による民主化運動指導者のひとりであったレフ・ワレサ元大統領は、「ポーランドの歴史上最も偉大な首相であった。民主主義があるべき姿で機能していない現代おいて、必要とされる人物だったと思う」とコメントしている。

(写真はwiadomosci.gazetaplのものです)