ワルシャワの変化。

私が初めてポーランドへ行ったのはかれこれ20年ほど前のこと。留学を視野にいれワルシャワをどう感じるか体感するために訪れた。晩秋の季節だったのもありワルシャワの第一印象は「グレー」。お店の雰囲気もどことなく寒々しく明るい色の洋服を見かけなかった。でも、ネガティブな印象は一切残らず「うん、大丈夫ここなら住めるな」と思った。

高校を卒業してポーランドへ留学。滞在期間約5年半。

私が留学したての頃はまだEUにも加盟してなく共産圏の香が残るワルシャワ。日本食レストランは確か2,3件。今のように「SUSHI BAR」は一件もなく地下鉄もなく、ATM、自動販売機類は街頭にはなかった。
街を行き交う車も日本人なら買い換えてしまうであろう年季の入ったものが大半。日本のように便利でなく、おしゃれなカフェもショップも無くなんというか地味な街。でも、私はポーランド人の自分は自分、人は人という感じがとても居心地よく、一見無愛想な人でも話すととても暖かく、親切な人が多く大好きだった。

滞在をはじめて数年が過ぎ、建設ラッシュが始まった。高層ビル、地下鉄。郊外には大型スーパーが続々の建設された。「ZARA」などのアパレルメーカーが入り始め買い物の幅が広がり、ポーランドのEU加盟が決まりますますのワルシャワの近代化が始まった頃に私は帰国した。

帰国して10年になる今年ワ ルシャワを訪れた。あまりの近代化にビックリ。
オシャレなカフェ、スタバ、LOCCITANE、グッチなどの所謂有名ブランド店にバスチケットの自動販売機がある。ショップ店員の愛想がよく、私がいた頃とは180度違うワルシャワに目下留学している学生を羨ましく思うとともに、共産圏の名残があったワルシャワを恋しくも思った。

どんなに変化しようと私はポーランドがポーランド語の響きが大好きだ。今度はいつ行けるだろうか。