ポーランドの食卓に欠かせないのはきゅうりです。発酵きゅうり(Ogórki Kiszone – オグルキ・キショネ)やきゅうりのスープ(Zupa Ogórkowa – ズパ・オグルコヴァ )、きゅうりのサラダ(Mizeria – ミゼリア)などお馴染みのものはいろいろありますが、今回はポーランド人の夏の味、Ogórki Małosolne(オグルキ・マウォソルネ)をご紹介します! Małosolneとは「塩少な目」の意味で、作り方は発酵きゅうりとほぼ同じですが、それよりも使用する塩の量がぐんと少ないのが特徴です。 作り方はとっても簡単。煮沸消毒した大き目の瓶の底にコペル(Koper)と呼ばれる植物を茎ごと、そしてにんにくを何片か入れます(好みにもよりますが、にんにくは多めに入れるとおいしいです)。そこによく洗って水気を拭いたきゅうりを詰めたら切った西洋わさびの根を加え、塩水を加えてふたをして日の当たらないところで保存します。2日目くらいからが食べごろです。 きゅうりは漬物用のOgórki Gruntowe(オグルキ・グルントヴェ)という小さめのものを使いましょう。塩水の加減は、水1.5~2リットルに対して塩スプーン2杯くらい、ちょっとしょっぱいかなくらいの塩気がいいようです。塩水はその場で水と塩を混ぜるのではなく、先に熱湯に塩を溶かして作っておきます。塩水は冷ましたものでもいいですが、熱いものだと発酵がより早く進みます。にんにくは基本的には皮を剥きますが、新鮮なにんにくであれば皮付きのまま漬けることも多いです。香辛料としてシロガラシの実(Gorczyca)やオールスパイス(Ziele Angielskie)、ローリエの葉(Liście Laurowe)を加えることもよくあります。この時期の市場には、必ずと言っていいほどきゅうりと一緒に漬けるハーブのセットが売っているので、手軽におうちで漬物づくりを楽しめます。 自宅で手作りする人も多いですが、市場やスーパーの野菜売り場では樽に入って売られています。普通の発酵きゅうりよりもカリッとした歯ごたえを楽しむことが出来るこのお漬物、夏の間だけ楽しめる味なので、ぜひチャレンジしてみてくださいね! (写真はse.plのものです) 関連記事 / Related posts: ズパ・オグルコヴァ (Zupa Ogórkowa) ビゴス(Bigos) ズパ・グジボヴァ (Zupa Grzybowa) ポーランドの調味料 香辛料編 サワトカ・ヤジノヴァ(sałatka jarzynowa)
ポーランド人の主食はじゃがいもとパン。特にパンにはいろいろな種類があり、食べ方も様々です。 ポーランドのパン(pieczywo‐ピエチヴォ)は大きく分けるとchleb(フレプ)もしくはbułka(ブウカ)の2種類に分かれます。chlebは切って食べる大きめのパン、bułkaは丸い小さなパンを指します。 chlebの形は特に決まっているわけではなく、丸いもの、楕円形のもの、角型のものなどさまざまです。そのまま売られているものと既にスラ […]
ゴロンカはポーランドでよく食べられる肉料理です。ゴロンカとは豚のすね肉のことで、これをローストしたり煮込んだりして調理します。 ローストしたゴロンカはパリパリの皮の下に分厚い脂としっとりしたお肉が層になっていて、脂分のせいなのか少し食べただけでもかなりおなかがいっぱいになります。マスタードとホースラディッシュをたっぷりつけて食べるととてもおいしく、ビールのお供にぴったりです。このローストゴロ […]
ファヴォルキ(Faworki)はポーランドの揚げ菓子です。謝肉祭や脂の木曜日、灰の水曜日の前日の火曜日に食べられることが多いですが、年間を通じて菓子店やスーパーでも売っています。箱入りのものがほとんどですが、量り売りで購入できるところもあります。 小麦粉とバター、全卵そしてたくさんの卵黄とサワークリームを混ぜて生地を作ります。大切なのはスピリタスもしくはお酢をちょっと加えること。これは揚げる際 […]
9月近くになって気温も低くなり、だんだんと秋の気配がしてきたポーランド。突然の気温の変化で風邪をひいてしまうことも珍しくありません。今回はそんな時にぴったりの飲み物をご紹介します! Herbata z prądem(ヘルバタ・ズ・プロンデム)と呼ばれるこの飲み物。Herbataは紅茶という意味ですが、prąd(プロンド)は電流という意味。電流入り紅茶・・・?もうおわかりですね。これは紅茶にアルコールを加えた飲み […]
セルニック(Sernik)はポーランド語でチーズケーキのことです。甘いものをよく食べるポーランドではケーキの数も豊富ですが、その中でもチーズケーキは特にポピュラーです。 最近ではレアチーズケーキ(Sernik na zimno – セルニック・ナ・ジムノ)なども売られるようになって来ましたが、伝統的なポーランドのチーズケーキはベークドチーズケーキです。ほとんどの場合角型で、上が格子模様で飾られているものもよくあ […]
ナレフカ(Nalewka)はポーランドのお酒の種類の一種で、一言で言えば果実やナッツ、ハーブなどをアルコールに漬け、味と香りを移したものです。アルコール度数は40-45%くらい。もちろんお店で購入することもできますが、夏は自分の家やジャウカの庭で採れたフルーツで自家製ナレフカを作る家庭も多いです。ナレフカ作りには世界一アルコール度数の高いお酒(95%)であるスピリタスを使用しますが、もっとマイルドにしたい時は […]
サワトカ・ヤジノヴァ(sałatka jarzynowa)は直訳すると「野菜サラダ」です。とはいってもここでは野菜は茹でたものを使います。家庭によって加える材料は微妙に異なりますが、基本的にはニンジン・セロリの根っこ・パセリの根っこ・じゃがいも・りんご・グリンピース(缶詰)・発酵きゅうり(ogórki kiszone)・たまねぎ・ゆで卵、そしてマヨネーズと塩胡椒、これだけです。 さて作り方ですが、まずニンジン・セロリの根っこ […]
バルシチ(barszcz)はバルシチ・チェルヴォヌィ(barszcz czerwony)とも呼ばれるポーランドの伝統的なスープで、鮮やかな赤色が特徴です。この色は材料であるビーツ(burak)の色素によるものです。ロシア料理のボルシチと名前はそっくりですが、あちらは肉や野菜がたっぷり入っているのに比べ、こちらのバルシチは基本的にスープだけを頂きます。 基本的な作り方としては、まずビーツを皮付きのまま柔らかくなるまで茹 […]
プラツキ・ジェムニアチャネ(Placki ziemniaczane)はポーランドでよく食べられる料理のひとつで、摩り下ろしたじゃがいもをフライパンで焼いたパンケーキのようなものです。プラツキ(placki)とだけで呼ばれることもあります。 いたってシンプルな料理で、基本的にはじゃがいもの皮をむいて摩り下ろし、そこに小麦粉・卵・塩・胡椒を入れてよく混ぜ、油を引いたフライパンで両面がキツネ色になるまで焼いたら出来上が […]
ズパ・グジボヴァ(Zupa grzybowa)はポーランドのポピュラーなスープです。Grzyby(グジビィ)はポーランド語できのこを意味するとおり、きのこがメインに入っています。特に新鮮なきのこが出回る夏の終わりから秋の初めにかけてよく作られるもので、ポーランド料理のレストランのメニューには必ず載っているものです。きのこの旬が過ぎるたら乾燥きのこを使って作ります。クリスマスイブの食卓に出ることも多いスープです。 […]
ポーランドでは5~6月あたりから、市場やスーパーで色とりどりの果物や野菜が目を楽しませてくれるようになります。気温が上がり、夏が始まるのもこの頃です。 火を使って料理をするには暑すぎる日、ポーランドのおばあちゃんやお母さんは特別な料理を作ります。それはイチゴの入ったストロベリー・パスタです。ポーランド語では一般的にMakaron z truskawkami(マカロン・ズ・トゥルスカフカミ)といいます。新鮮なイチゴ […]
ポーランドと言えばウオッカのイメージが強いですが、ポーランド人が日常的に飲むアルコールは何と言ってもビールです。そのためお店に行くとたくさんの種類のビールがあります。最近ではクラフトビールも人気があり、様々なビールを飲むことが出来るマルチタップバーも増えています。今回はどこのお店にも置いてある、大手製造会社のビールをご紹介します! 名称 読み方 説明 写真 Żywiec ジヴィエツ ポーランドビールと言 […]