2020年4月29日、米トライベッカ映画祭受賞作の発表があり、先日”Corpus Christi (原題:Boże Ciało)”でアカデミー賞外国語映画部門にノミネートされたポーランド人監督ヤン・コマサ(Jan Komasa)氏の最新作”The Hater (原題:Sala Samobójców. Hater)”がインターナショナル・ナラティブ部門で最優秀作品賞を受賞しました。
トライベッカ映画祭は9.11後にニューヨークの復興を願い始まった、毎年春にニューヨークのトライベッカで行われる国際映画祭で、サンダンス映画祭、サウス・バイ・サウス映画祭と並ぶアメリカ最大映画祭のひとつです。今年はコロナウイルスの影響から開催が十数日延期され、受賞作発表はインターネット上で行われました。
„Hater”はポーランド語の原題を見ればわかるように、コマサ氏が2011年に発表した作品“ログアウト (Sala Samobójców)”に続くもので、今作品では前作の主人公の母親がキーパーソンになっています。
„Hater”は法律を学ぶ大学生のトメックが大学を退学処分になるところから始まります。トメックは経済的スポンサーである幼馴染の家族にそのことを黙っていますが、結局嘘がばれてしまいます。結局PR会社で仕事を見つけますが、そこで彼がPRすることになった政治家は、以前のスポンサーが支援する政治家のライバルでした。
脚本は”Corpus Christi”と同じくマテウシュ・パツェヴィチ(Mateusz Pacewicz)、キーパーソンであるPR会社の女上司は2015年アカデミー賞最優秀開国後映画賞作品“イーダ”で主役イーダのおばを演じたアガタ・クレシャ(Agata Kulesza)が演じています。