シリヴォヴィツァ (Śliwowica)はポーランドをはじめとして中欧・東欧圏で広く飲まれているアルコールの一種で、アルコール度数が高いのが特徴です(50~70%)。プラムブランデーと呼ばれることもあります。
シリヴォヴィツァは原料であるプラムの果実と種を潰して圧搾し、撹拌したものを発酵させ、それを蒸留させたものです。蒸留回数が1回だとアルコール度数50~60%、2回だと70%のものが出来上がるのだとか。
ポーランドで有名なシリヴォヴィツァの産地は南部のノヴィ・ソンチ近郊にあるウォンツコ(Łącko)地方で、ここでは17世紀ごろからシリヴォヴィツァ作りの伝統が受け継がれているのだそうです。
最近作られているシリヴォヴィツァには砂糖などを加えてから発酵させているものもあるようですが、伝統的な本物のシリヴォヴィツァはプラムの糖分だけで発酵させるのだそうです。
有名なŚliwowica paschalna(シリヴォヴィッァ・パスハルナ)というブランドのシリヴォヴィツァ(アルコール度数70%)は、ユダヤ教信者の監督のもと、ユダヤ教徒の食品の規律カーシェールを守って作られているそうです。これは皮をむいたプラムだけで作ってから2年以上寝かせて熟成させたもので、砂糖も水も加えられていないので純粋なプラムの味を楽しむことができます。
酒屋ではもちろん、ワルシャワでは空港の免税店でも手に入るので、お酒の好きな人へのおみやげにいかがでしょうか?