ポーランドの教育システムは1999年9月1日(新学校年度開始)から改正され、六三三制となりました。以前は小学校は7歳から8年間、普通高校は4年間、大学は5年間(医科大学は6年間)でした。新制度が導入され、小学校(シコワ・ポドゥスタヴォーヴァSZKOLA PODSTAWOWA)は6年間、中学校(ギムナジウムGIMNAZJUM)は3年間、そして普通高校(リツェウムLICEUM)は3年間となりました。義務教育は中学校までで、以前の8年制から日本と同様の9年制に変わりました。<br>新学期は9月1日からはじまります(大学は10月から)。冬休み(フェリエ・ジモーヴェFERIE ZIMOWE)は2月頃に2週間ほど、夏休み(ヴァカチエWAKACJE)は6月後半から8月一杯となります。その他にもクリスマス、復活祭等の休みがあります。冬休みまでが前期、それ以降が後期になり、2学期制です。公立学校は原則的に授業料は無料です。ただし、遠足や学校の催しの際にはPTA等から参加費を募ります。公立学校の他には、私立学校、半公立半私立学校(国の助成金を受けながら、授業料等を父兄から徴収するシステム=シコワ・スポウェッチナSZKOLA SPOLECZNA)があります。・公立学校への入学・編入外国人(両親のどちらもポーランド籍でない場合)として公立学校に入学・編入するのは大変困難といわざるをえません。在留邦人ではあまり例がありませんが、この場合、学校側が受け入れるかどうかを判断します。これは私立や半公立半私立学校も同様です。数少ない例では、半公立半私立学校に通っている日本人児童がいますが、通常の公立学校では入学を受け入れられず、地区外の半公立半私立学校に偶然生徒の空きがあったので幸運にも入学できたとのことです。従って公立学校に入学・編入を希望する場合は、地元の学校に直接問い合わせるしかありません。入学時に必要とされる書類も、上記の例では何も必要なかったようですが、学校によっては様々な書類の提出を求められることは充分考えられます。
日本人学校
ul. Kormoranow 7A, 02-865 Warszawa, TEL (+48) 22-643-5474, FAX (+48) 22-643-9937
現在、日本語で授業を行っているのは、ワルシャワの日本人学校(小学校・中学校)のみです。ワルシャワ以外には補習校その他はありません。生徒数は小学校と中学校合せて15~25名前後、その他聴講生制度があります。聴講生は週1度日本語の授業(正規の授業)に参加できます。特別に聴講生用のカリキュラムはありません。ただし、コミュニケーションの手段が日本語ということもあり、ある程度の日本語を理解できる必要があります。
教員数は文部省派遣職員6名と現地採用職員4名の計10名です。入学を希望する児童・生徒の保護者が直接ワルシャワ日本人学校に申し出てください。入学、転入学希望者は在籍校の在学証明書、在籍校から渡される転出書類を持参すること。入学・編入は日本の義務教育対象の年齢通りです。入学・転入を希望する場合は、出国前に教科書の発給を受ける必要があります。これは海外子女教育財団を通して行うもので、必要な書類は、転学児童生徒教科用図書給与証明書(出国前の在籍校で交付)等で、詳細は在学校に問い合わせるのが確実でしょう。二年目以降の教科書については在ポーランド日本国大使館へ送付されるので、ワルシャワで受け取ることができます(ただし在留届を大使館に提出しておくこと)。
海外子女教育振興財団
〒105 東京都港区虎ノ門 1-21-17 虎ノ門NNビル6階, TEL (+81) 03-3580-2521
ほとんどの学用品はワルシャワでも購入することができますが、小学校1年生から3年生用の国語、算数ノート、習字道具、家庭科道具、下敷き、学習参考書等については持参した方がよいでしょう。
昼食はお弁当持参になります。また、校内は上履きを使用しますのでご持参ください。入学金は、小学部中学部とも300 USD(約36,000円)。授業料は、一人一カ月 360 USD(約43,000円)相当の現地通貨です。(年間を4期とし、1期3ヶ月分を、初めの月に一括納入してください。)詳細は直接日本人学校へお問い合わせ下さい。
アメリカン・スクール: American School of Warsaw
ul. Konstancinska 13, 02-942 Warszawa
Tel.: 642-39-52, 642-56-20
fax: 642-93-92(Lower School)
Tel./Fax: 642-90-49(Upper School)
4歳から21歳までの児童が対象になります。
入学時必要とされる書類
・健康診断書(予防注射証明書含む)。1年以内にツベルクリン反応検査またはBCGを接種すること。日本から持参する診断書では内容が不足する場合が多いので、ポーランドにて健康診断をうけたほうがよい。
・前の学校の成績証明書(課外活動、生徒会活動、学校での生活活動を含む)。
日本から以上の内容の証明書(英文)があると手続きがスムーズにいく。
入学するには、スクールガイダンスカウンセラーの面接をうけることが必要。面接では単に成績だけでなく、課外活動、生徒会活動、学校での生活態度などを詳しく聞かれる。英語を話すことができない生徒は英語の授業(ESL)をうけることになる。
入学金は400 USD(約48,000円)、年間授業料は1年生から5年生が13,400 USD、6年生から8年生が15,200 USD、9年生から12年生までが16,200 USDとなります。
St. Paul’s British International School(幼稚園・小中高校)
Piaseczno, ul. Zielona 14, Tel.: 756-77-97<br>
fax: 756-26-09
入学:3才から18才まで
入学金:1,000ECU(約13万円)
年間授業料:3,000ECU~5,500ECU(3才〜7才)、6,000ECU~8,500ECU(8/才〜13才)、9,000ECU~10,500ECU(14才〜17才)
入学時必要とされる書類等:
前の学校の成績証明書
健康診断書
パスポートのコピー
写真4枚
通信教育制度
日本国籍を有する以上、義務教育を受ける権利があります。諸所の事情でポーランドの公立学校に通学していても、通信教育を受けることが可能です。通信教育では国語(日本語)を中心に郵便にての教育
詳細は日本人学校の欄に記した「海外子女教育振興財団」にお問い合わせください。
幼稚園・保育園
現在のところ、日本語環境での保育園はありません。従ってポーランド語環境か英語等の第3カ国語環境の選択になります。後者の場合はそのほとんどが私立となり、その分、入学金や学費の負担が大きいといえます。ワルシャワのインターナショナル・スクール(幼稚園)では入学金500USD(約6万円)、月々390USD(約47,000円)となっています。ポーランドの公立幼稚園では月々100PLN(約3,000円)から150PZN(約4,500円)程度です。ただし、公立幼稚園では人数制限等があり、必ずしも居住地区に依存しないので、すぐ近所に手頃な幼稚園があっても入園できるとは限りません。
入園可能な幼稚園が見つかったら、即決せずにまず、親子共々見学されて見ては如何でしょうか。
稽古ごと
個人的に稽古ごとを希望するなら、ポーランドはショパンの国、日本からも多くのピアノ留学生が学んでいます。また、ピアノ以外にも音楽はレベルの高い国ですからヴァイオリン等を習わせることも可能です。
そのほかにも、幼児用バレエ学校もありますし、冬にはスケート教室もあり、冬の運動不足を解消できるでしょう。
基本的な予防接種スケジュール
BCG ポリオ 3種混合
(DPT) 麻疹
(MMR) B型肝炎 インフルエンザb菌
1回目 出生直後 2か月 3か月 12〜17か月 実施中 不明(法律による義務はなし)
2回目 3〜4か月 5か月 小学校入学前
3回目 5か月 6か月
4回目 2歳 2歳
5回目 6歳 6歳*
6回目 11歳 14歳* <br>
7回目 19歳(以降10年おき)*
*:DT接種
英語併記の母子健康手帳は下記の財団法人から発行、販売されています。
また同財団では海外の子育てに関しての様々な資料を提供すると共に電話での相談も無料で受け付けています。
母子保健・家庭保健教育普及グループ 本部合同事務所 <br>
〒150-8923 東京都渋谷区神宮前5丁目53-1(子どもの城11階)