マダムKのレシピワールド : 焼き鳥・おにぎり・蒸し饅頭

 
クラコフには、IWAK(International Women’s Association in Krakow)という慈善事業団体があります。主に、海外から赴任してきた家族のサポートと現地の恵まれない子供の施設、病院などの為に、寄付を集める行事などを行っています。

運営はメンバーの会費、仕事は赴任家族の奥様達のボランティアで支えられています。ワルシャワにも同じようにIWG(International Women’s Group)があります。 (仲間をGET!のコーナー参照)
クラコフは、ワルシャワに比べると外国人の数も少ないので、こじんまりしていますが、IWAKでは、年2回クリスマスとこの時期に、大きなチャリティーパーティーを催します。
今年も6月3日クラコフの庭屋さんの敷地を借りて盛大に行われました。

内容は、メンバーのお国料理の屋台、IWAKのクラフトクラブで作った作品の販売、子供向けゲーム、子供達のダンス教室の発表会を兼ねたダンスショーなどがありました。
私達日本人は、アジア料理の屋台を去年同様受け持つことになりました。メンバーのなかでアジア人は日本人、韓国人、中国人、トルコ人(この国もアジアに入ります…!)
ですが、今年は韓国人と中国人の方々の協力が得られなかったため、日本人とトルコ人だけで屋台を一つ受け持ちました。と言っても料理が全く違うので、結局はそれぞれが当日料理を持ち寄って一緒に売るというだけでしたが。日本人サイドは焼き鳥、おにぎり、蒸しまんじゅうを作ることに決め、それぞれ手分けをして準備にかかりました。当日は空模様がはっきりせずぎりぎりまで気をもみましたがちょうどパーティーの3時から6時までは晴れ間も見え、気温も若干上がり多くの入場者見物人でにぎわいました。

私達アジアの屋台は昨年同様全部きれいに売りきれて合計800zlの売り上げがありました。参考までに今回の準備の様子を書いておきます。

焼き鳥のたれ
しょうゆ    250cc
砂糖      大さじ 5
本みりん    250cc
日本酒     250cc

**本みりんが手に入らない場合、みりん風調味料でも良いですが、その場合、砂糖とお酒の量を調節してください。

また、日本酒がない場合は、白ワイン、赤ワイン、ウォッカなど入手できる物で試してください。その場合も味を見て、上記の調味料をお好みで調節してください。

材料を全部合わせて一度、沸騰させ(ふきこぼれないように注意!)その後、弱火で1時間煮詰めます。(前日までに作っておく。)

余ったたれは、テリヤキハンバーグやつくね等、普段のおかずにお使いください。

冷凍の場合は、当日なり前日に、焼く前には解けるよう、時間を逆算して冷凍庫から出しておきます。オーブンに並べてたれをつけ(バーベキュウ用のアルミ皿に乗せると水っぽくならず、こんがりと焼けます。それに後始末も簡単)200~250度で
15~20分焼きます。途中、裏返しして、再びたれをつけます。焦げ目をつけたい時は最後の頃にオーブンのファンが回るプログラムにします。

おにぎり(大体おにぎり10個から12個作れます。)

寿司にぎり(Sushi-Ball)
米            3合
米酢または醸造酢 60cc

(白ワインビネガーなどでも可。その場合は酸味に合わせて量を加減して下さい)
砂糖         30グラム
塩           5グラム
チャイブ、パセリ(乾燥のものが便利です)適宜
白いりごま      適宜

米は少し固めに炊いておきます。
合わせ酢をつくります。鍋に材料を入れて、調味料が溶けるまであたためます(沸騰させると、酢がとんでしまうので注意)。合わせ酢を炊き上がったごはんに混ぜ寿司めしを作ります。さらにごま、チァイブ、パセリを混ぜ合わせ、ラップの上に1つ分
(ごはん約60グラム)の寿司めしををのせ茶巾絞りにします。

鮭にぎり(Rice Ball-Salmon)

米                 3合
鮭フレークのビン詰(日本製)  1/2
海苔                 1枚(2センチ四方くらいに切る)
塩                  適宜

米は普通に炊いて塩を振っておく。ラップの上に海苔を置きその上にご飯(60グラム程度)をおき、中に鮭フレークを詰めこんで茶巾絞りにします。

炊き込みごはんにぎり (Rice Ball-Carrot)

米                 3合
だしの素             小さじ2
しょうゆ               大さじ3
酒                  大さじ1
にんじん             中 一本

米は炊く30分から1時間前に洗って、ざるに上げておきます。にんじんは米と同じぐらいの大きさ(約3mm)の角切りにしておきます。ご飯の水加減は、調味料の分を引いて加減します。調味料、にんじんを加え軽く混ぜて、炊き上げます。一つ60
グラム程度をやはりラップで茶巾絞りにします。

**鮭入りは魚くさくて売れにくいんじゃないかという予想に反して一番最初になくなりました。

蒸しまんじゅう(マドレーヌ型12個分)(Steamed Cake)
卵             4個
小麦粉           150グラム
砂糖           150グラム
ソーダ            こさじ1
ベーキングパウダー  こさじ1
サラダ油         大さじ4
しょうゆ          大さじ1
酒             大さじ2

小麦粉、ソーダ、ベーキングパウダーを合わせて振るっておく。卵4個と砂糖を混ぜてすり混ぜサラダ油しょうゆ酒を順番に混ぜ合わせ最後に粉を振るい入れる。マドレーヌ型に薄くサラダ油を塗っておき、その中に種を流し入れる。蒸し器に約20分ほど入れ竹串を刺して何もついてこなければ取り出す。

これも前日に準備となると大変なので各自時間のある時に作っておいて冷凍しておく。当日なり前日に自然解凍しておく。解凍したものでも風味はそれほど落ちません。

**見た目は同じなのにただ形が違うというだけで、お饅頭の形をしたものよりもマドレーヌ型の方が先に売れました。

mushi-cake
いつも写真でお世話になっているT さん、冷凍庫を貸していただき、そして本格的なたくさんの焼き鳥のたれを作っていただきどうもありがとうございました。又、福岡出身のYさん、おばあちゃん秘伝の蒸しまんじゅうのレシピを公開してもらってどうもありがとう。串刺しやら当日はオーブンで焼いてもらったり、おにぎりを握っていただいたり準備を手伝っていただいたWさん、Sさんどうもありがとうございました。当日は店番で全部売っていただいたNさん、お疲れ様でした。皆さんのご協力のおかげで大成功におわりました。これらの集まったお金は経費を差し引いて恵まれない子供達や、病院などに寄付されます。

さて、約1年間このレシピワールドを読んでいただいた皆さんどうもありがとうございました。これをもちまして最終回とさせていただきます。初めてのポーランド生活、最初は本当に大変です。1日も早く現地の食品に親しんで自由に料理が出来るよう少しでも助けになればと願っています。また、毎日のお料理の参考にしていただければ大変嬉しく思います。