聖体の祝日からちょうど一週間後、クラクフではライコニック(Lajkonik)というお祭りが行われます。これはカラフルでオリエンタルな衣装に身をつつみ、作り物の馬にまたがったライコニックと呼ばれる男性がパレードをするものです。
このお祭りはポーランドのとある伝説が元になったものです。13世紀、タタール人たちがクラクフを我が物にしようと来襲、もうクラクフの門の目の前まで来ていましたが、夜になったためにヴィスワ川のほとりにあるズヴィェジニエツという小さな村で休んでいました。しかしタタール人たちの存在に気づいた村人がいました。彼は恐怖に駆られながらも他の村人達を集め、力をあわせてタタール人たちを退治しました。村人たちはタタール人たちの服に着替え、彼らから奪った馬に乗り、市民達に勝利を伝えに喜び勇んでクラクフへ向かいました。
パレードはこの伝説と同じようにズヴィエジニツからクラクフ中央広場までを歩くものです。中央広場ではそのあとさまざまなイベントが行われます。中世のクラクフの衣装とタタール人の衣装に身を包んだ人たち、そしてズヴィェジニエツ村の音楽家達がライコニックのお供をします。ライコニックは手に職杖を持っていて、見物客をそれで叩きながら歩きます。この杖で叩かれた人は幸せになると信じられているんだそうです。
今年のパレードは6月2日木曜日。セナトルスカ通り1番地にあるクラクフ市水道局前で12:30からスタートしました。
(写真はwww.krakow.travelのものです)