11月1日は諸聖人の祝日でしたね。死者の日とも呼ばれるこの日(本当は死者の日は11月2日なのですが)ワルシャワの墓地を訪れた人は、入り口の前にお菓子やパンを売っている露店がたくさん並んでいたことに気付いたでしょう。そこで売られていたものは何だったでしょうか?
死者の日に売られているお菓子と言ってもPańska skórka(パンスカ・スクルカ)です。これは紙に包まれた白っぽいキャラメルのようなお菓子で、籠やプラスチックの容器に山盛りになって売られています。基本的に色は白とピンクのツートーンで、ピンクの部分はラズベリー味。最近では薄いグリーンのピスタチオ味や黄色のバナナ味などもあるようです。
さてこのパンスカ・スクルカ、直訳すれば「男性の肌」という意味になります。お菓子としてはずいぶん変わった名前です。Panはキリスト教では神様やキリストを意味するので、「神の肌」という意味だよ、と教えてくれたポーランド人もいましたが、うーん、どうなんだろう?ということで辞書や辞典を出版しているPWN社のサイトを見てみたところ、このパンスカ・スクルカ、昔は「パニエンスカ・スクルカ (Panieńska skórka – 若い女性の肌という意味 )」と呼ばれ子供のための咳止め用の薬用の飴として売られていたのだそうです。肝心の名前ですが、時が経つにつれてただ単に短くなっただけのようです。
このパンスカ・スクルカ、ワルシャワ独特のお菓子なのだそう。売っているのも死者の日だけであることがほとんどです。作り方も秘伝中の秘伝で、レシピを知っている人はワルシャワ中に数人だけとも言われています。値段もひとつ2PLNくらいなので、見つけたら試してみては?