チャリティ財団WOŚP

1月の第2日曜日。町を歩くと、コートや帽子に赤いハートシールを貼って歩く人をたびたび目にします。それだけではなく、町のいたるところが赤いハートで埋め尽くされます。一体これは何なのでしょうか?

これはWielka Orkiestra Świątecznej Pomoocy(ヴィエルカ・オルキェストラ・シフィヨンテチネイ・ポモツィ – 略してWOŚP)というポーランドのチャリティ財団が、ポーランド全土で行っているイベントの一環です。毎年1月の第2日曜日はWOŚPファイナルと呼ばれ、たくさんのボランティアたちが町で募金を募ります。募金をすると赤いハートのシールを1枚もらえるという仕組み。夜は有名アーティストが多く出演するコンサートが各地で開かれ、イベントはクライマックスを迎えます。

町での募金以外にもインターネットオークションがあり、芸能人やスポーツ選手の私物をオークションで購入することで募金になる、という仕組みになっています。

今年で29回目を迎えるこのイベントは、イエジィ・オフシャック(Jerzy Owsiak)氏というラジオDJが中心になって1993年に設立した財団が行っているもので、重病・難病の子供たちの治療や病状回復の援助を目的としています。設立のきっかけは、ワルシャワ小児病院の設備不足に悩む心臓外科医たちが当時オフシャック氏がDJをしていたラジオ番組に出演し、リスナーに募金を呼びかけたところから始まりました。この時に集まった募金は約242万PLN(約7260万円)にも達し、小児病院で必要だった設備のほかにも、全国の10の小児心臓外科へ必要設備を寄贈することができました。それから26年、WOŚPが集めたお金で購入された2万以上の最新の医療機器はポーランド各地の病院に寄贈され、小さな子供たちの命を救っています。2013年からは子供達のためだけではなく、高齢者医療にも焦点が当てられています。2019年に集まった金額はなんと合計約1億8600万ズウォティ(日本円で約56億円)で、過去最高額となったと発表されています。

このWOŚPの活動について、「左翼の活動」「集まった募金を着服しているのではないか」など批判的な意見も出ました。これに対しオフシャック氏は、集まった募金の92%はチャリティ目的に、8%は経費となっているとのポーランド労働省によるレポートを発表し、反論しています。

2021年はコロナウイルスのロックダウンの影響から、ファイナルは恒例の1月第2日曜ではなく最後の日曜日である31日に行われることになりました。また、今年は公式サイトやSMSだけではなく、Zrzutka.pl, Siepomaga.pl, Wspieram.toの各ページからも募金を行うことができます。またこれらのページでは自分で募金箱を作ることが可能なので、家族や同僚と協力して募金を行うことが出来ます。

詳細については財団公式ページをご覧ください。

(写真は財団公式フェイスブックページからのものです)