12月10日、スウェーデンのストックホルムで2019年ノーベル賞授賞式が行われ、ポーランドの作家オルガ・トカルチュク(Olga Tokarczuk)氏が2018年文学賞、オーストリアの作家ピーター・ハントケ氏が2019文学賞を授与されました。昨年は性的暴行事件にからむスキャンダルで文学賞の発表は見送られていたため、今年の発表となりました。
トカルチュク氏はポーランド・スレフフ生まれの57歳。ワルシャワ大学心理学科を卒業し、1993年にデビュー。2008年にポーランドの文学賞であるニケ賞を受賞。2018年に「逃亡派」で国際ブッカー賞を受賞するなど、現代ポーランドを代表する作家として知られています。
ポーランド人のノーベル賞受賞者はこれまでに7人、ポーランド人女性としては物理学者・化学者のマリア・スクウォドフスカ=キュリー(キュリー夫人)、詩人ヴィエスワヴァ・シンボルスカに続き3人目のノーベル賞受賞者となります。
これまでに多くの作品を発表していますが、邦訳では代表作「逃亡派(原題:Bieguni)」「昼の家、夜の家(原題:Dom dzienny, dom nocny)」「プラヴィェクとそのほかの時代(原題:Prawiek i inne czasy)」が刊行されています。
(写真はwyborcza.plのものです)