ポーランドの世界遺産

 

現在ポーランドには14の世界遺産があります。どのようなものがあるのかをまとめました。

 

krakow_rynek クラクフ歴史地区:中央広場はヨーロッパ最大の大きさであり、昔の面影を残す教会や石造りの建物、宮殿などが数多く残っている。世界遺産の登録が始まった1978年、世界遺産の最初のひとつとして登録された
zubr ビアウォヴィエジャの森:ポーランド唯一の自然遺産。ベラルーシとの国境にまたがっている。ヨーロッパ最後の原生林と言われており、ヨーロッパ最大の哺乳類であるヨーロッパバイソンが生息している。1979年に世界遺産に認定、1992年に拡張された。
wieliczka ヴィエリチカとボフニアの王立岩塩坑群:ヴィエリチカは13世紀から残る岩塩坑。深さは地下327メートル、長さは300キロメートル以上に及ぶ。観光者向けのコースには神話上や歴史上の人物達の彫像があるが、これらは全て坑夫たちが信仰のために彫ったものである。1978年世界遺産に登録された。ボフニア岩塩坑は地下70~261mの間に9層約3.6kmの坑道が広がっている。13世紀に開発が始まった岩塩坑で、内部にはいくつもの礼拝堂やギャラリーがつくられた。2013年6月に世界遺産に登録された。
Auschwitz アウシュヴィッツ・ビルケナウ ‐ ナチス・ドイツによる強制絶滅収容所(1940-45):第2次世界大戦中にナチス・ドイツ軍によってつくられた最大の強制収容所。ユダヤ人の他、ポーランド人、ロマなど多くの人々が虐殺された。現在は「国立アウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館」になっている。後世に語り継ぐべき「負の遺産」として1979年、世界遺産に登録された。
warszawa stare miasto ワルシャワ歴史地区:13世紀に建設された、ワルシャワで最も古い地区。第2次大戦中、ナチス・ドイツ軍の攻撃によりワルシャワの旧市街の85%以上が瓦礫と化したが戦後、市民の手で再建された。昔のままの姿で再建させるため、昔の風景画などが参考にされ、もともとの場所にあったレンガは得きる限り再利用された。1980年、昔の町並みを見事に再現したことが評価され、世界遺産登録された。
zamosc stare miasto ザモシチ旧市街:ザモシチは16世紀、当時の宰相であったヤン・ザモイスキがつくった街である。イタリアのパドヴァ出身のベルナルド・モランドが設計した後期ルネッサンス様式の町並みがそのままの姿で残っている。ザモシチ旧市街は「ルネッサンスの真珠」とも呼ばれている。1992年に世界遺産に登録された。
torun stare miasto2 中世都市トルン:トルンは13世紀、ドイツ騎士団によって作られたといわれている。14-15世紀は商業都市として繁栄した。天文学者のニコラウス・コペルニクスはトルン出身である。第2次世界大戦中はナチス・ドイツ軍に占領されたが、戦闘地が離れていたためにほぼ戦争被害を受けすに済んだ。そのため、700年以上の歴史のある旧市街広場などがそのまま残っている。1997年に世界遺産に登録された。
zamek w malbork マルボルクのドイツ騎士団城:マルボルクのドイツ騎士団城は13世紀の終わりから14世紀の始めにかけて建てられた。ヨーロッパ最大のゴシック様式の要塞である。第2次大戦で深刻な被害を受けたが修復され、現在は中世の戦いを再現するイベントなどが行われている。1997年に世界遺産に登録された。
kalwaria zebrzydowska カルヴァリア・ゼブジトフスカ:マニエリスム様式の建築と公園の景観複合体と巡礼公園:カルヴァリア・ゼブジトフスカは17世紀、クラクフの市長であったミコワイ・ゼブジドフスキがゴルゴダの丘に見立てて作った街である。バロック様式の大聖堂や教会、マニエリスム様式の教会や礼拝堂など44の宗教的建築物がある。1999年に世界遺産に登録された。
jawor- kosciol ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群:ドルヌィ・シロンスク県にある木造教会群。平和教会の名前は30年戦争終結後の平和の時代、時の皇帝がルター派の人々に、郊外で木造教会を建てることを許可したことに由来している。木造の架構式構造の宗教的建築物としてはヨーロッパ最大。もともとは3つ建てられたが現在残っているのは2つ。2001年に世界遺産に登録された。
Kosciol_Binarowa マウォポルスカ南部の木造教会群:ビナロヴァ、ブリズネ、デンブノ、ハチュフ、リプニツァ・ムロヴァナ、センコヴァの各村にある木造聖堂。中世に北ヨーロッパ・東ヨーロッパで一般的だった、厚い木の板を重ねる方法でつくられている。2003年に世界遺産に登録された。
park muzakowski ムジャクフ公園 (ムスカウ公園):ドイツとポーランドの間を流れるナイセ川にまたがるイギリス式庭園。19世紀、この地を所有していたヘルマン・フォン・ピュックラー・ムスカウ公爵によってつくられた。広さは約1000ヘクタール、そのうち800ヘクタールがポーランド側である。景観デザインの傑作として有名。2004年に世界遺産に登録された。
hala stulecia ヴロツワフの100年記念ホール:ライプツィヒの戦いの100周年を記念するため、マックス・ベルクの計画により1911年から13月にかけて建てられた。当時の建築物としては画期的だった鉄筋コンクリート製で、技術・設計において20世紀初頭の大型建造物のパイオニアと言われている。2006年に世界遺産に登録された。
kosciol chotyniec カルパチア地方のポーランドとウクライナの木造ギリシャ正教会群:ポーランドとウクライナからそれぞれ8つずつ、計16の教会が対象。ポーランドの正教会はブルナリィ・ヴィジュネ、クフィアトン、ポヴロジニク、スモルニク、ホティニエツ、オフチャリィ、トゥジャンスクそしてラドルジュのもの。14世紀から19世紀にかけて作られている。東方教会の伝統を根底とした、独特の伝統建築である。2013年6月に世界遺産に認定された。