「バイリンガル」 友達からの手紙に、「きっと○○ちゃん(私の娘)はポーランド語も話せるようになるんでしょうね」というフレーズがよく見受けられます。 確かに外国に住むともなれば、親の意識のどこかには「あわよくば」という部分がないとは言えません。特に英語圏に住む人はそうだと思います。 娘が1歳半の頃、知り合いの人から「今頃から、英語のビデオとかも見せておくと、後々抵抗なく見るようになるし、英語になじみやすくなるよ。よかったら、うちのビデオ貸すけど。」と言われました。ご好意はありがたかったのですが、その頃娘はろくに日本語も話していなかった(わんわん、にゅーにゅーのみ。ママ、パパもまだ状態)ので、 「無理やな」と判断して、丁重にお断りしました。 親が両方日本人で、まだ学校にも通っていないため、娘とポーランド語の接点は、ときどき来るベビーシッターさんのみ。しかも、彼女は日本人の家で計20年ほど働いていると自負するだけあって、簡単な日本語ならわかって話すので、これも微々たるもの。まあ、テレビのカートゥーンネットワーク(漫画をえんえん24時間やっている恐ろしいチャンネル)はポーランド語吹き替えなので、これはポーランド語で見ています。 さて、ほぼ5ヶ月後の今、娘は「どーしたんだ」と言うほど、日本語を話し始めましたが、ポーランド語はどうなったでしょうか。わかるのは、「Nie!(No)」と「チェシチ(Hi!)」のみ。前者は娘がなにかいたずらすると、私が「ニエ!」といって叱っていたため。(だめ!より言いやすい)後者は、チェシチと言えば、初対面の人にでも握手をしにいくように芸をしこんだため。(完全なうけねらいだけど、これはポーランド人にはうけます。少なくとも場はなごみます) やっぱり、親か身近な人が対象言語をしゃべっていないと、無理ってこってすね。 付け足し: 娘のお友達の2歳3ヶ月になるM君は、両親は日本人だけど、ポーランド語もばりばりわかって話すバイリンガルです。シッターさんがポーランド語オンリーの人だからだそう。そーいえば、「Woda(水)下さい」って言ってたっけ...。すごい。 「冬のお出かけ」 冬の外出というのは、本当に面倒くさいです。ここワルシャワでは、日本より3倍くらい手間がかかるような気がします。 というのも、室内と室外の温度差が激しいため。日本と違って、室内はラジエーターのおかげで、常に暖かです。(うちで、平均25度くらい)。 ラジエーターというのは、なみなみのオイルヒーターが平たくなって壁についているというようなしろもの。中身はお湯の入ったパイプだそうです。各部屋にあります。日本にいたときの団地は暖房しないと、室内の温度が10度前後になり、「あんたそれ室外の温度ちゃうんかい!」とつっこみを入れたくなるような有様でした。 話がそれましたが、ここでは外は暖かいときで10度前後、寒いとマイナス10度くらい。一方、家の中はTシャツと短パンでもOK。その状態から、マイナス10度へ出ていくので、めちゃめちゃに着込みます。 しかも、自分が着終わってから、おサルな娘(おむつ一枚で家中逃げ回る)に防寒具一式着せると、ゆうに30分はとられ、着だるまの自分は汗だく。出不精になるのもむべなるかな。そして、ついだらだらとビデオやテレビを見せてしまうというわけです。さらに問題なのは日照時間。一番ひどいときは、4時にはとっぷり日が暮れてしま います。これだと、朝にターボをかけて、用事をすませてしまわないと、とっとと一日が終わる!(実際には終わっていないが、日が沈むと終わった気になってしまう。) 冬でなんかいいことはないのか!おい、冬! その昔、とあるトロピカルな国に住んでいた頃は、「Tシャツと短パンで1年中OKはいいけど、ちっともおしゃれできん。やっぱり冬がないと、おしゃれも文明もないわ」と勝手にすごい結論を出し、嫌いな冬を見直したものでした。ですが、実際冬の国に来ると、おしゃれというより、ポイントは”防寒”。毛皮のコートも、おばちゃんがその辺に買い物に行くのに着ています。 楽しいのは、雪の日のそり遊びと子供の帽子のコレクションでしょうか。日本では想像もつかないような色やデザインの楽しい帽子が売っていて、つい衝動買いしてしまいます。大人用もあったらいいのに。 関連記事 / Related posts: きのこの子育て日記:幼稚園 きのこの子育て日記:授業参観 きのこの子育て日記:お誕生日会 きのこの子育て日記:黄金の秋 きのこの子育て日記:厚着or薄着!?
ここに来る前に読んだ海外生活の本の中に、「欧米では大人と子供の領域ははっきり区切られている」とありました。つまり、基本的に大人の場には子供は連れていかない。そして、公共の場では周りに迷惑をかけぬよう、厳しくしつけられている、というものでした。なので、私の頭の中には、海外生活イコール「うぎうぎ騒ぐ子供はベビーシッターに預け、おしゃれに着飾った親がレストランやコンサートにばんばん出かける」ほぉ、イージーよのうというイメージがありました。 ところが、ここワルシャワではその境界線はちょっぴりあいまいなようで、コンサートやおしゃれなレストランでも結構子供を見かけます。特にジャズコンサートで、演奏中にふらふらと舞台前に出ていって踊るファンキーな子供をみたときには、ぶったまげました。親も特にとめようとせず、飽きるまでほっとくというすごさ。高級レストランでも、予約時に確認する必要がありますが、「土日ならいいよ」と言ってくれるところがあって、驚きました。実際、日曜日に子連れで行ってみたところ、他にも子連れがおり、ほっとしたのを覚えています。(この時はたまたま娘が昼寝中で、優雅な一時を過ごせましたが、そうでなければ、やはり冷や汗かきかきの食事だったでしょう。) ポーランド人に聞いてみると、これはまだベビーシッターという概念がまだ新しいという事実からくるようです。また、シッターの時給も高く、一般の人には雇いづらいし、一時的に預かってくれる託児所もないと聞きます。(もちろん保育園はあるが、あくまでレギュラーベース。個人で自宅に預かるという人はいるらしい) マリオットホテルのビュッフェ(2Fのシカゴグリル)は、その辺を考慮してか、別室(一番奥のテープルの右手のドアが入り口)に子供用の遊具があって、遊べるようになっています。また、クリスマスなどの時期には、特別に子供用の料理や低いテーブルや椅子などを用意しているそうです。ああ、ありがたや、ありがたや。 ポーランドはきっとどこでも割と子供に甘い感じと思いますが(1年住んでみただけの私の感想なので、間違っていたらすみません)、フォーマルなパーティには、招待する側に「ぜひに」とでも請われない限り(まぁ、まずないだろうけど)、子連れで出かけないほうが無難かも。さすがに子供の姿を見かけたことはありません。 関連記事 / Related posts: 関連記事がありません / No related posts.