ズパ・グジボヴァ(Zupa grzybowa)はポーランドのポピュラーなスープです。Grzyby(グジビィ)はポーランド語できのこを意味するとおり、きのこがメインに入っています。特に新鮮なきのこが出回る夏の終わりから秋の初めにかけてよく作られるもので、ポーランド料理のレストランのメニューには必ず載っているものです。きのこの旬が過ぎるたら乾燥きのこを使って作ります。クリスマスイブの食卓に出ることも多いスープです。
作り方は簡単、まずコンソメスープを作ります。普通のコンソメスープはお肉も入れてだしをとりますが、グジボヴァの場合は野菜だけで作ることが多いのだそうです(もちろんお肉を入れてもOK)。コンソメスープを作っている間に、みじん切りにした玉ねぎをバターで透明になるまで炒め、そこによく洗って適度な大きさに切ったきのこをいれてさらに炒め、多めに塩・胡椒をします。きのこは一種類でもよし、いろいろな種類を混ぜてもよし。厚めに切ったほうが食べる時に食感を楽しめます。
スープのなかの野菜はいったん取り出して食べやすい大きさに切ってスープに戻し、そこに先ほど炒めたきのこと玉ねぎを入れてよく混ぜます。そこへお好みでサワークリーム(Śmietana – シミエタナ)を入れますが、熱いスープの中にいきなり冷たいクリームを入れてしまうと分離してしまうので、まずクリームに少量のスープを混ぜてからお鍋に入れます。もう一度多めに塩・胡椒をして出来上がりです。サワークリームを加えない場合はきのこの味と香りを強く楽しめますが、入れるとまろやかな味になります。どちらもそれぞれとても美味しいです。
きのこスープはショートパスタもしくは角切りのじゃがいもを入れて食べます。パスタの場合は別茹で、じゃがいもを入れる場合は、コンソメスープを作る時の最後の方に入れ、形が崩れてしまわないように気をつけましょう。また、コンソメスープを作る際に黒胡椒(Czarny pieprz – チャルヌィ・ピエプシ)とオールスパイス(Ziele angielskie – ジェレ・アンギエルスキエ)の粒、ローレルの葉(Liście Laurowe – リシチェ・ラウロヴェ)を入れて煮込むとより香りが楽しめます。
使用するきのこは何でもOK。マッシュルームで作れば マッシュルームスープ(Zupa Pieczarkowa – ズパ・ピエチャルコヴァ)になります!