毎年8月後半、ワルシャワでは“ショパンと彼のヨーロッパ”国際音楽祭(Międzynarodowy festiwal muzyczny „Chopin i jego Europa” – ミエンジナロドヴィ・フェスティヴァル・ムジチヌィ“ショパン・イ・イェゴ・エウロパ”)が開催されます。 これは2005年より毎年開かれているもので、ショパンという名前は付いているものの演目はショパンだけではありません。ジャンルも古典から現代音楽までさまざまで、ショパンに影響を与えた、そしてショパンに影響されたヨーロッパの作曲家の作品が演奏されます。また曲目もピアノ曲だけではなく交響曲や歌曲、時にはジャズまでと幅広いです。 出演陣も超豪華。将来を期待される若手から大ベテランまで、世界中からさまざまなアーティストが集まります。17回目の開催となる2021年は、2005年ショパンコンクール優勝者ラファウ・ブレハチ(バイオリニストmsori Kimとの共演)2010年ショパンコンクール1位ユリアンナ・アヴデーエヴァ、ポーランドの巨匠ヤヌシュ・オレイニチャク、そしてケイト・リュウやエリック・ルーの2015年ショパンコンクール受賞者勢などが参加します。今年も昨年と同じくコロナウイルスの影響から、マスク着用&ソーシャルディスタンスを保っての開催となります。 ちなみにこの音楽祭、ポーランド国営第2ラジオ(Dwójka)で生中継されるため、インターネットで聴くことが可能です。また、ショパン研究所のYouTubeチャンネルでも演奏会を視聴することが出来ます。残念ながらすべてのプログラムを中継するわけではないのだそうですが、ワルシャワにいなくても素晴らしい演奏をそのまま聴けるのはとても嬉しいですね。 音楽祭の詳しいプログラム・出演者については公式ページをご参照ください。 関連記事 / Related posts: フレデリック・ショパン (Fryderyk Chopin) フレデリック・ショパン国際ピアノコンクール (Międzynarodowy Konkurs Pianistyczny im. Fryderyka Chopina) ショパンのベンチ (Ławeczki Chopina) モーツァルト・フェスティバル☆ 文化祭のお知らせ / Jesienny Festiwal Sztuk Japońskich
6月21日は夏至の日です。ポーランドを含むスラブ諸国では古代からこの日は水と火、愛と子孫繁栄、そして太陽と月を祝う日であり、占いなどが行われる夏至祭り(Noc Kupały ‐ノツ・クパウィ)の日でした。 この夏至祭りに行われていた占いや儀式はほとんど全てが健康と豊作に関係するものでした。例えば、既婚の女性が焚き火のまわりで踊りながら焚き火にヨモギやセージを投げ入れると、子孫繁栄と豊作にご利益があると言わ […]
ポーランド人の誇りである作曲家、フレデリック・ショパンはワルシャワで育ちました。彼が住んでいた場所はどこでしょうか?ショパンゆかりの地、その2です! サスキ宮殿 ワルシャワ立憲王国時代だった1810年、フレデリックの父がこのサスキ宮殿の一角にあったワルシャワ高等学校の仕事を得たため、ショパン一家はジェラゾヴァ・ヴォラからここへ引っ越してきました1817年サスキ宮殿は軍の所有となったためショパン一家は […]
トルンは、ポーランドで最も美しい都市のなかのひとつ。いまだに中世の時がゆっくりとながれているようで、あわただしい生活に疲れ果てた現代人の心をそっと慰めてくれる。また、夜のヴィスワ川対岸から見た旧市街の眺めはライトアップされていてとても最高で、ロマンチックな雰囲気を満喫できる。ちなみにトルンの旧市街は1997年にユネスコ世界遺産に認定されている。 さらに、トルンはコペルニクスの生まれ故郷としてもと […]
ポーランドのショパン像と言えばワルシャワのワジェンキ公園にあるショパン像が有名ですが、意外にも他の町にもショパン像は存在します。今回はヴロツワフに2つあるショパン像をご紹介します。 ショパンは1826年から30年にかけて、おそらく4度に渡りヴロツワフを訪れていました。そのうち1830年の滞在の際は、コンサートで自作のピアノ協奏曲第1番ホ短調の2楽章を演奏したのだそうです。 ヴロツワフのショパン像、1つめはポ […]
ポズナンを中心とするヴェルコポルスカ地方はヴェルコポルスカ(大きなポーランドという意味)という様に、広大な平原が広がり、湖があちこちに点々としている。 ポズナンはポーランドで最も古い町のひとつで、ポーランドの最初の統一者・ミェシェコ1世によってポーランドで初めての大聖堂が設置されグニェズノと並びポーランドの最初の王国・ポロニャ王国の中心地のひとつだった。王国の中心地がクラクフに移ってからは東 […]
ワルシャワ郊外南東の方へ行くと、美しい装飾のある木造住宅を見ることが出来ます。これはこの地域独特の建築様式で、シフィデルマイエル(Świdermajer)と名づけられています。 この様式の家は19世紀末から20世紀初頭にかけて、ワルシャワとオトフォツクを結ぶ鉄道路線に沿って作られたものです。この様式を開発したのはミハウ・エルヴィロ・アンドリオリという有名なポーランドのアーティストでした。彼は1880年ここに流れ […]
ワルシャワ観光といえば旧市街・ワジェンキ公園・ショパン関係だけと思いがちですが、歴史の波に翻弄されてきたワルシャワで見れるものは実はそれだけではありません。今回は、いつもとは一味違うワルシャワ散歩に役に立つアプリをご紹介します! このアプリの名前は”Archimapa”といい、App Storeで無料ダウンロードが可能です。これはワルシャワ蜂起博物館が開発したもので、20世紀初頭の建築や社会主義のワル […]
ショパンの生家があるジェラゾヴァ・ヴォラから北に10kmほど行ったところに、ブロフフ(Brochów)という村があります。 ここにある聖洗礼者ヨハネと聖ロフ教会(Kościół św. Jana Chrzciciela i św. Rocha)と呼ばれる大きな教会があります。 この教会はショパン一家にとっては大切な場所でした。1806年6月2日、ショパンの両親であるミコワイ・ショパンとテクラ・ユスティナ・クシジャノフスカがここで結婚式を挙げました。その […]
ポーランドは海と山に面した広い国で、ひとくちにポーランドといっても地方でずいぶん印象が違います。今回はポーランド各県のプロモーションビデオをまとめました。どこか行ってみたい場所はありますか? 県名 日本語 プロモーションビデオ Województwo dolnośląskie ドルヌィ・シロンスク県 Województwo kujawsko-pomorskie クヤヴィ・ポモジェ県 Województwo lubelskie ルブリン県 Województwo lubuskie […]
シャファルニアはワルシャワから車で南西に約3時間、クヤヴィ・ポモジェ県にある小さな村です。ここはショパンの学友の親が所有していた土地で、ショパンは1824年と25年の2回にわたり、夏休みを過ごすために訪れています。 ここでショパンは友人達と遊んだり、ピアノを練習したり、シャファルニアだけではなく近くの町に観光へ行ったりと、夏休みを満喫したそうです。また、地元のお祭りで見た民族舞踊のメロディや歌詞をメ […]
クラクフから車で80キロメートルほど離れたところにザリピエ (Zalipie)という小さな村があります。 実はこの村、「花模様の村」と呼ばれているのです。なぜでしょうか? 村に行ってみると、外壁が花模様で飾られているおうちがあり、教会も中に入ってみるとお花だらけで圧巻としか言いようがないかわいらしさ。この村では家の中はもちろんのこと、家の外壁や犬小屋、消防署に至るまでが花模様で飾られています。 花模様は毎 […]
「ワーキング・ホリデー」とは、二国間の協定に基づいて異なる文化の国での生活を楽しみながら、滞在中の費用を補うために一定の労働を認める制度のことを指します。つまり、観光するだけではなく、その国の言葉を勉強しながらアルバイトも出来るということです。2015年にポーランドと日本の間でワーキングホリデーに関する協定が結ばれたため、ポーランドに「ワーキングホリデー」で滞在することが可能になりました。 ポー […]