ポーランドの通貨はズウォティ (Złoty)。日本語ではズロチ、ズオチとも言われます。最近ではPLNと表記されることも増えて来ました。日本と同じく紙幣と硬貨があります(硬貨にはグロシィ – groszyという通貨もありますが、それは次の機会に)。今回は現在流通している6種類の紙幣についてご紹介します。 10ズウォティ札 10ズウォティ札は茶色と緑色のグラデーションでまとめられています。サイズは120 x 60 mm。表側の中央にはポーランド初代国王でピアスト朝の創始者であるミエシュコ1世 (Mieszko I)の肖像画、裏側中央にはミエシュコ1世統治時代の銀貨の絵が描かれています。 20ズウォティ札 20ズウォティ札はピンクと青のグラデーションでまとめられています。サイズは126 x 63 mm。表側の中央にはミエシュコ1世の息子であるボレスワフ1世 (Bolesław I Chrobry)の肖像画があります。裏側中央にはボレスワフ1世統治時代の銀貨の絵、その左側にはチェシンの聖ミコワイ教会の絵が描かれています。 50ズウォティ札 50ズウォティ札は青のグラデーションでまとめられています。サイズは132 x 66 mm。表側の中央には、14世紀にポーランドを統治した大王、カジミエシュ3世 (Kazimierz III Wielki)の肖像画があります。裏側中央にはカジミエシュ3世の印章の鷲、そして宝珠と王笏の絵が描かれています。 100ズウォティ札 100ズウォティ札は緑のグラデーションでまとめられています。サイズは138 x 69 mm。表側の中央には、ポーランド王国ヤギウェオ朝の創始者ヴワディスワフ2世 (Władysław II)の肖像画があります。裏側中央にはヴワディスワフ2世の紋章の鷲、その下にはクロスした2本の剣と兜、そしてドイツ騎士団のマント、左側にはマルボルクのドイツ騎士団城が描かれています。 200ズウォティ札 200ズウォティはオレンジのグラデーションでまとめられています。サイズは144 x 72mm。表側の中央には16世紀のポーランド王、ジグムント1世 (Zygmunt I Stary)の肖像画があります。裏側中央には、クラクフのヴァヴェル城内のジグムント礼拝堂にある六角形と鷲とSの文字を組み合わせた彫像の絵、その背景にはヴァヴェル城の旧王宮が描かれています。 500ズウォティ札 2017年2月より、500ズウォティ紙幣が新しく流通するようになりました。サイズは150mm x 75mm。表に17世紀の国王ヤン3世ソビエスキ (Jan III Sobieski)の横顔、裏にはポーランドの国章である鷲と、ソビエスキが住んでいたヴィラヌフ宮殿が印刷されています。 日常生活で最もよく使用されるのは10・20・50ズウォティ札でしょうか。大きいスーパーなどでは100ズウォティ札や200ズウォティ札を出しても何も言われませんが、バザールや個人商店では支払い金額が少ない場合、大きいお札を出すと嫌がられることがよくあります。タクシーも同じです。また、EU加盟国ではありますがまだポーランド国内ではユーロは使用できません。 1995年にデノミが実施される以前のポーランドの紙幣にはショパンやキュリー夫人、コペルニクスの肖像画が描いてありました。こういうのはわかりやすくて親しみやすいですね。ちなみに当時の10000ズウォティが現在の1ズウォティです。 出典:ポーランド国立銀行公式ホームページ (英語あり) 写真はolx.plのものです。 関連記事 / Related posts: 関連記事がありません / No related posts.
国名 ポーランドの正式な国名は「RZECZPOSPOLITA POLSKA」(ジェチポスポリタ・ポルスカ/日本語でポーランド共和国)といい、普通、ポーランド人は「POLSKA」(ポルスカ)と呼んでいる。また、単に正式名称を「RP」と略して書くこともある。さらに、ヨーロッパなどでは自動車でヨーロッパ各国を移動する人が多いため、自動車のテールに国の認識マークを付けている人が多く、ポーランドの国のマークは「PL」が使用され […]