ポーランドのクリスマスマーケット (2023/2024版)

あっという間に年末が近づいてきました。この時期のポーランドはもうすっかりクリスマスムード一色。イルミネーションやクリスマスのデコレーションが飾られたり、クリスマスプレゼントに頭を悩ませたり、年末の長い休みに向けて、心なしか人々の気分もウキウキしているように見えます。

この時期になると大都市にはクリスマスマーケット(Jarmark Bożonarodzeniowy – ヤルマルク・ボジョナロゼニョヴィ)が登場します。開催場所は旧市街広場、もしくは街広場が多いようで、木造の小屋がたくさん広場に並びます。それぞれのお店に伝統工芸品からアクセサリー、おもちゃ、はたまたソーセージやパンなどの食品までが並びます。ホットワインやグリルしたソーセージを食べることのできるスタンドもあり、お店をひやかした後かるく何か食べたい、寒いから何か飲みたいという時にピッタリです。サンタさんが歩いていたり、イルミネーションがされていたりとクリスマス気分もばっちり。場所によってはコンサートが行われたり、移動遊園地があったりと豪華です。

今回はポーランドの大都市で行われるクリスマスマーケットの日程をまとめてみました。お近くにお住まいの方はお散歩ついでにいかがでしょうか?

都市名 日程 開催場所
Warszawa 11月24日から1月4日まで Stare Miasto (Międzymurze im. Piotra Biegańskiego)
Kraków 11月24日から1月1日まで Rynek Główny
Gdańsk 11月24日から12月23日まで Targ Węglowy
Wrocław 11月24日から1月7日まで Rynek, ul.Świdnicka, ul.Oławska, pl.Solny
Toruń 11月25日から12月21日まで ul. Rynek Staromiejski
Poznań 11月17日から1月2日まで pl.Wolności
Katowice 11月17日から1月7日まで Rynek
Łódź 12月1日から12月23日まで ul.Piotrkowska

(写真の都市はヴロツワフです)

ポーランドの海水浴場

海のイメージがあまりないポーランドですが、北部はバルト海に面しています。毎年長い冬に耐えなければいけないポーランド人は、夏になると少しでも太陽の光を吸収しようとします。というわけで夏休みになるとポーランドの海水浴場は大にぎわい!

それではポーランド人は夏、どこのビーチに行くのでしょうか?今回はポピュラーなポーランドのビーチをまとめてみました!

町の名前 説明
グダンスク (Gdańsk) 一年中観光客が絶えない美しい町グダンスクにもいくつかの海水浴場がある。交通の便も良いので、気軽に訪れることができるのが嬉しいところ。
ソポト (Sopot) 大きな桟橋で有名なソポトは多くのポーランド人が訪れる、夏のバケーションのメッカ。グダンスクと同じく交通の便が良いのも便利。
ヘル半島 (Półwyspa Hel) ヤスタルニア(Jastarnia)やハウピィ(Chałpy)、ユラタ(Jurata)、クジニツァ(Kuźnica)など、夏は海水浴客でひしめく街がある半島。サーフィンやカイトサーフィング、ウインドサーフィング、ウエイクボードなどのスポーツを楽しむ人も多い。
ミエンジズドロイェ (Międzyzdroje) 北西部にある町。ポーランド人だけでなく、ドイツが近いためにドイツ人海水浴客も多い。海水浴場のはずれには犬も入れるビーチがある。
シフィノウィシチェ (Świnoujście) ミエンジズドロイェのすぐ西側、ドイツとの国境にある町。バルト海一の高さを誇る灯台が有名。海水浴場の水質が高いことでも知られている。
コウォブジェグ (Kołobrzeg) 港にある灯台で有名な町。海水浴場のほかにはなんと24のサナトリウムがあり、療養に訪れる人が絶えない。

このほかにもポーランドにはたくさんのビーチがあります。いろいろ探して、ぜひお気に入りの場所を見つけてくださいね!

写真はwww.miedzyzdroje.itのものです

ヴィエリチカ岩塩坑 (Kopalnia Soli „Wieliczka”)

ヴィエリチカ岩塩坑(Kopalnia Soli „Wieliczka”‐コパルニア・ソリ・ヴィエリチカ )はポーランドの有名な観光スポットのひとつで、クラクフから南東へ車で30分ほど走ったところにあります。

この岩塩坑は13世紀から稼動していましたが、安全面の問題で1996年に採掘が中止されました。現在は観光地として賑わっており、廃坑になっていない岩塩坑としては世界最古のもので、1978年にユネスコの世界遺産に登録されました。最も深い部分は地下327メートル、全長は300キロメートル以上にも及びます。

岩塩坑の中にはさまざまな部屋があり、岩塩坑の歴史のほかにも地底湖や塩でつくられたたくさんの彫刻を見ることができます。なかでも圧巻なのが聖キンガ礼拝堂。祭壇や十字架、壁に彫られた絵や彫刻はもちろんのこと、シャンデリアや床まで全てが塩で出来ています。

一般の観光コースのほかにも“坑夫コース”というルートもあり、ここでは作業服とヘルメットを身にまとい、実際の坑夫の仕事を疑似体験することが出来ます。

敷地内に2つあるショップではヴィエリチカの塩で作ったバスソルトなどのバスグッズが充実。その他にも食卓塩やハーブソルト、塩ランプや置物なども売っています。

ソポト(Sopot)

海のイメージがあまりないポーランドではありますが、北部はバルト海に面しています。海に面した有名な観光地といえば、昔の面影を残したままの美しい旧市街のあるグダンスク。ポーランドではこの街と近隣2つの街、ソポト(Sopot)とグディニャ(Gdynia)を合わせて“3つ子の街(Trójmiasto – トゥルイミアスト)”と呼んでいます。今回はポーランド人の海水浴の定番であるソポトをご紹介します。

ソポト(Sopot)はグダンスクから車で北に30分ほど行ったところにあります。グダンスクは観光地ですが、ソポトはあまり観光するところはありません。有名な桟橋(Molo)くらいでしょうか。歩き回って楽しむための街ではなく、ビーチでのんびり過ごす目的の人たちで賑わっています。夏休みの天気の良い日は、水着を着た人たちでビーチは大賑わい。桟橋のすぐ横にあるグランドホテルは、マレーネ・ディートリッヒやグレタ・ガルボも宿泊した由緒あるホテルです。

ビーチに飽きたら賑やかなボハテルフ・モンテ・カシノ通り(ul. Bohaterów Monte Cassino)へ行ってみましょう。ポーランド人が“モンチャック(Monciak)”と呼ぶこの通りには、アパレル店やレストラン・カフェなどが多く並び、シーズン中はとても混雑しています。またクラブなどもあるため、週末の夜は地元の若者たちで賑わっています。

さて、海沿いに来たらはずせないのはやはりお魚。ビーチ沿いにはお魚料理専門のレストランやバルがたくさん並んでいます。燻製にしたお魚を売っているお店も多くあり、日持ちするのでちょっとしたおみやげにもピッタリです。お店によってはその日にあがった鮮魚を売っているところもありますが、種類は多くはありません。

ちなみに海に来たポーランド人が必ず食べる(らしい)のがワッフル。ポーランド語ではGofry(ゴフルィ)といいます。このワッフルに粉砂糖をいっぱいふりかけて、もしくは山盛りの生クリームの上にフルーツやジャムをこれでもかとトッピングして食べるのがポーランド流。ソポトでなくとも、海沿いの町にならどこでもあるのでぜひ一度試してみてください。ひとつでお腹いっぱいになることうけあいです。

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トルン (Toruń)

トルンは、ポーランドで最も美しい都市のなかのひとつ。いまだに中世の時がゆっくりとながれているようで、あわただしい生活に疲れ果てた現代人の心をそっと慰めてくれる。また、夜のヴィスワ川対岸から見た旧市街の眺めはライトアップされていてとても最高で、ロマンチックな雰囲気を満喫できる。ちなみにトルンの旧市街は1997年にユネスコ世界遺産に認定されている。

さらに、トルンはコペルニクスの生まれ故郷としてもとても有名で、彼はポーランドではミコウァイ・コペルニクと呼ばれ、世界で最初に地動説を唱えた最も名高いポーランド人の天文学者としてポーランド国民にもとても親しまれ愛されている。ちなみに、コペルニクはトルンの商家の子として生まれ、コペルニクの生家は現在はコペルニク博物館となっている。

トルンの旧市街の中心は旧市庁舎。目の前にはコペルニクの銅像が建っていいる。旧市庁舎の上には展望台があり、中世からの町並みを一望することができる。その他にも聖ヨハネ教会、聖マリア教会、聖ヤコブ教会、トルンの街を取り囲む城壁やドイツ騎士団城跡など、とても味わいのある独特の煉瓦造りの建築物も見学できる。ちなみに、コペルニクが学んだ大学はクラクフにあるヤギェウォ大学でトルンにあるコペルニク大学ではないので間違はないように気をつけよう。

そしてトルンと言えばピエルニキ(Pierniki Toruńskie)!これはスパイスたっぷりのジンジャーブレッドで、トルンの町のいたるところで購入することができる。普通のクッキーのような固めのものの他にフワッとした柔らかめのものがある。また、食用ではないピエルニキも売っており、これは壁に飾ったりするのだそうで、とても固いので間違って食べないように注意しよう。トルンにはピエルニキ博物館もある。実際にピエルニキ作りを体験することができるとあってポーランド中の学校から子供たちが社会科見学に訪れるなど、観光客以外にも大人気である。

ポズナン (Poznań)

ポズナンを中心とするヴェルコポルスカ地方はヴェルコポルスカ(大きなポーランドという意味)という様に、広大な平原が広がり、湖があちこちに点々としている。

ポズナンはポーランドで最も古い町のひとつで、ポーランドの最初の統一者・ミェシェコ1世によってポーランドで初めての大聖堂が設置されグニェズノと並びポーランドの最初の王国・ポロニャ王国の中心地のひとつだった。王国の中心地がクラクフに移ってからは東西貿易の中継地として発展しつづけハンザ同盟にも加わった。その後、一時プロイセンの支配下にあった所為か町並みはドイツに似ているが、ドイツにはないポーランド独特のしっとりとした寂しげな雰囲気を醸し出していて、中世の独特の雰囲気を満喫できる。

現在のポズナンは商業都市としても発展を遂げ、毎年6月には世界的にも有名なポーランド最大の国際見本市が開催され、国際都市としても発展しつづけている。ちなみに、ポズナンからは車でヴェルコポルスカ地方の長閑な雰囲気を満喫しながらポーランドの最古の都市・グニェズノやポーランド最古の遺跡・ビスクーピンにも簡単にアクセスできる。

旧市街 ヨーロッパで最も大きい旧市街のひとつ。13世紀に作られた。第2次世界大戦で被害を受けたが、戦後市民の手によって再建された。
市庁舎 旧市街広場の真ん中にあるルネサンス様式の建物。毎日正午になると時計の上に現れる名物の2頭のヤギのからくり人形が観光客に大人気。現在はポズナン市歴史博物館になっている。
スタリィ・ブロヴァル 2003年に作られた商業とアート・ビジネスの総合施設。ショッピングセンターのほかにもアートギャラリーやクラブなどがあり、ファッションショーやイベントなどで一年中賑わっている。
オストルフ・トゥムスキ ヴァルタ川に昔たくさんあった島のうち現存する唯一の島。ポズナンで初めて司教区がおかれた場所。
聖ピオトル・聖パヴェウ大聖堂 オストルフ・トゥムスキにある、10世紀に作られたポーランドで一番古い大聖堂のひとつ。ポーランド初代国王であるミエシュコ1世をはじめ、ポーランドの初期君主たちが眠っている。大聖堂内にある金の礼拝堂にはミエシュコ1世とその息子のボレスワフ1世の像が飾られている。
皇帝宮殿 1905年から1910年にかけて、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世の住居として作られた。第2時世界大戦時にはヒトラーの住居として改装され、その後赤軍のものとなった。現在は修復されて文化センターとして利用されている。すぐ横には市民の憩いの場であるミツキェヴィチ公園や日本学科のレベルが高いこと有名なアダム・ミツキェヴィチ大学がある。
国際見本市 中央・東ヨーロッパ最大の国際見本市会場。
聖マルチンのロガル ポズナンを含むヴィエルコポルスキェ県で11月11日の聖マルチンの日に食べられる、白いケシの実やナッツなどが入ったクロワッサンに似たお菓子。ポズナン市とポズナン菓子職人連盟が許可した店でしか購入することができない。ヴィエルコポルスキェ以外ではお目にかからないお菓子なので、この地方に行ったらぜひ試したいもののひとつ。

ポーランドの建築様式・シフィデルマイエル

ワルシャワ郊外南東の方へ行くと、美しい装飾のある木造住宅を見ることが出来ます。これはこの地域独特の建築様式で、シフィデルマイエル(Świdermajer)と名づけられています。

この様式の家は19世紀末から20世紀初頭にかけて、ワルシャワとオトフォツクを結ぶ鉄道路線に沿って作られたものです。この様式を開発したのはミハウ・エルヴィロ・アンドリオリという有名なポーランドのアーティストでした。彼は1880年ここに流れるシフィデル川を挟んだ両側に広大な土地を購入し、ペンションを建てることにしました。当時の建物はスイス・アルプス様式が流行していましたが、アンドリオリはそこに自分のアイデア、例えばロシアで見たバルコニーやベランダを付け加えたことで、この様式が誕生したのでした。

シフィデルマイエルという名前は、ここによく遊びに来ていた詩人のコンスタンティ・イルデフォンス・がウチンスキがこの地を流れるシフィデル川と、当時流行っていビーダーマイヤー様式(biedermeier)をもじって付けたそうです。

これらの建物は今でも残っており、古いものだと築100年を越しているとか。車がないと少し行きにくい場所ですが、ここでしか見ることのできないものなのでぜひ機会があれば行ってみてはいかがでしょうか?

シフィデルマイエルについては2018年12月TBS「世界の窓」で放送されました。

Archimapa Warszawy

ワルシャワ観光といえば旧市街・ワジェンキ公園・ショパン関係だけと思いがちですが、歴史の波に翻弄されてきたワルシャワで見れるものは実はそれだけではありません。今回は、いつもとは一味違うワルシャワ散歩に役に立つアプリをご紹介します!

このアプリの名前は”Archimapa”といい、App Storeで無料ダウンロードが可能です。これはワルシャワ蜂起博物館が開発したもので、20世紀初頭の建築や社会主義のワルシャワ、ユダヤ文化に関係ある場所など7つのテーマに分けられています。

興味のあるテーマをタップしてみましょう。今回は試しに”Żydowskie dziedzictwo”を選んでみます。テーマの簡単な説明があらわれました。

その下にある”Mapa”をタップすると、以下のような地図が出てきます。番号をタップすると、その建物の名称と建築家の名前、製作年を見ることが出来ます。試しに①を見てみましょう。

次に”Miejsca”をタップすると、建物の番号と名前が一覧になって出てきます。興味のある建物の名前をタップすると、詳しい説明を読むことが出来ます。

残念ながらこのアプリはポーランド語しかないのですが、いつもとは少し違ったワルシャワ散歩が出来そうです。もしかするとあなたが普段何気なく通っている場所も、実は歴史に翻弄されたところかもしれません。

ポーランド各県のプロモーションビデオ

ポーランドは海と山に面した広い国で、ひとくちにポーランドといっても地方でずいぶん印象が違います。今回はポーランド各県のプロモーションビデオをまとめました。どこか行ってみたい場所はありますか?
 
 

県名 日本語 プロモーションビデオ
Województwo dolnośląskie ドルヌィ・シロンスク県
Województwo kujawsko-pomorskie クヤヴィ・ポモジェ県
Województwo lubelskie ルブリン県
Województwo lubuskie ルブシュ県
Województwo łódzkie ウッジ県
Województwo małopolskie マウォポルスカ県
Województwo mazowieckie マゾフシェ県
Województwo opolskie オポーレ県
Województwo podkarpackie ポドカルパチェ県
Województwo podlaskie ポドラシェ県
Województwo pomorskie ポモジェ県
Województwo śląskie シロンスク県
Województwo świętokrzyskie シフィエントクシシュ県
Województwo warmińsko-mazurskie ヴァルミア・マズーリ県
Województwo wielkopolskie ヴィエルコポルスカ県
Województwo zachodniopomorskie 西ポモジェ県

花模様の村・ザリピエ (Zalipie)

クラクフから車で80キロメートルほど離れたところにザリピエ (Zalipie)という小さな村があります。
実はこの村、「花模様の村」と呼ばれているのです。なぜでしょうか?

村に行ってみると、外壁が花模様で飾られているおうちがあり、教会も中に入ってみるとお花だらけで圧巻としか言いようがないかわいらしさ。この村では家の中はもちろんのこと、家の外壁や犬小屋、消防署に至るまでが花模様で飾られています。

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花模様は毎年イースター前に描かれます。なんでも以前はこの地方は貧しく、煙突のある暖炉がなかったため、冬になるとストーブの煙で天井がすすだらけになったそうです。それを綺麗にするのと同時に「春にお庭に咲いているお花が一年中近くにあったらいいな」との思いから、いつしか花模様が描かれていくようになったそうです。花模様を描くのは女性の仕事だったそうですが、最近では男性でも描く人が出てきたとか。下書きはせずに絵の具で思いのままにいきなり描いていきます。ザリピエの花模様はパッと目に付く明るいカラフルな色彩が特徴ですが、最近では白い絵の具だけて描かれる花模様もあり、これは繊細なレース編みを思い起こさせるとても美しいものです。

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花模様についての詳細は村内にある民俗博物館 “Zagroda Felicji Curyłowej w Zalipiu”、そして花模様を描く女性達が集まる“Dom Malarek”で知ることが出来ます。また、花模様が描かれた小物類も購入することができます。毎年ザリピエでは“Malowana Chata”と呼ばれるコンクールが開催されていますが、これはザリピエの人たちが自分の家に描いた花模様の美しさを競うもので、1948年より行われている歴史のあるものです。最近は日本人の参加者もいるそうです。

カラフルなお花模様を見ているだけで思わず顔がほころんでしまうこの小さな村、交通の便があまり良くないのが難点ではありますが、ぜひ一度訪れてみてください。花模様に囲まれた民宿で、ポーランドのおいしい田舎料理を体験するのも楽しいですよ。

Zagroda Felicji Curyłowej w Zalipiu の公式サイトはこちら (ポーランド語のみ)

Dom Malarek の公式サイトはこちら (ポーランド語のみ)

ザリピエについては2019年2月、TBS系列「世界の窓」で放送されました。

ヴロツワフ (Wrocław)

ヴロツワフはワルシャワから南西に約350km、ワルシャワ、ウッジ、クラクフに次ぐ人口65万人のポーランド第4の街で、ドルノシロンスク県の県都です。第二次世界大戦以前はドイツ領でBRESLAU(ブレスラウ)といわれました。それ以前にもチェコ王国やプロシアの領土であった時期が長く、ポーランドの領土として安定していた時期は13世紀まで遡らなくてはなりません。

ヴロツワフの見所はたくさんあります。まずはなんと言っても旧市街。市庁舎(Ratusz)や教会のゴシック建築は風格のある美しさです。ヴロツワフ大学内にあるバロック様式の講堂(Aula Leopoldyńska)も見逃せません。シュチトニツニツキ公園(Park Szczytnicki)には、名古屋から9人の職人さんたちが整備、監督に派遣されて完成された、日本庭園(Ogrod japonski)もあります。20世紀の鉄筋コンクリート建築の基礎を開発したドイツ生まれの建築家マクス・ベルクの最高の作品として有名な百周年記念ホールはユネスコ世界遺産にも認定されています。

忘れてはいけないのが町中にひそむ小人の銅像たち。なぜ小人なのでしょうか?1980年代、「オレンジ・オルタナティヴ(Pomarańczowa Alternatywa)」という反社会主義運動がヴロツワフで始まりました。これは小人を使った落書きやパフォーマンスアートを行って社会主義を風刺すると言うものでした。民主化後、この小人たちの存在は忘れらていましたが、2005年にポーランドのアーティスト、トマシュ・モチェックが5体の小人像を制作したのを皮切りに、現在までに町中にどんどん増え続けています。「小人マップ」なるものも販売されているほどです。戦後のヴロツワフの歴史を知りたい方はCentrum Historii Zajezdniaという資料館がおすすめ!旧市街からは離れていますが、膨大な資料が楽しく見やすく展示されていてとても勉強にります。

音楽・芸術の分野では、ワルシャワやクラクフがポーランドの正統派を競うようなところがあるのとは対照に、ヴロツワフは独自の道を切り開いているようにも見受けられます。例えば毎年7月には国際映画祭「ノヴェ・ホリゾンティ(Nowe Horyzonty)」が行われ、全世界から集まった映画を楽しむことができます。映画の種類も一般向けのものからアート映画、自主制作映画や前衛作品までと幅が広く、ポーランドの映画マニアが集結する場所となっています。また毎年9月に行われる国際フェスティバル「ヴラチスラヴィア・カンタンス」(Vratislavia Cantans)は、聖壇曲やオペラ等の声楽を中心に模索される様々な試みは、世界的な注目を集めています。演劇分野でも、若手劇団のためのフェスティバルや、モノローグ演劇や小形式の舞台の発表の場を積極的に設けています。

ヴロツワフの美しい風景を楽しみたいのであれば旧市街の聖エルジュビエタ教会(Kościół św. Elżbiety)や、ヴロツワフで一番古い地区であるオストルフ・トゥムスキ(Ostrów Tumski)の聖洗礼者ヨハネ大聖堂(Katedra św. Jana Chrzciciela)の上にある展望台に上ってみましょう。特に聖エルジュビエタ教会はエレベーターがないので狭い階段を歩き続けなければいけませんが、上り切った時の爽快感は格別です。天気が良ければオドラ川を船でクルージングもいいですね。

ヴロツワフはワルシャワから普通電車で6時間ほどですが、超特急列車ペンドリーノを利用すれば約3時間半で到着します。週末の小旅行にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?

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ヴロツワフについては2017年NHK「世界ふれあい町歩き」で放送されています。機会があればぜひご覧ください。

(写真はwww.mmwroclaw.pl、www.krajoznawcy.info.plのものです)

ワジェンキ公園(Łazienki Królewskie)

ワジェンキ公園(Łazienki Królewskie)はワルシャワ市内、中心部よりやや東側に位置する公園です。もともとは17世紀、いくつかの浴室をもつ場所として設計されましたが、18世紀になるとポーランド最後の国王スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキにより宮殿と庭園の複合体に変えられました。 公園の名前「ワジェンキ」とは、日本語で「浴室」という意味です。1918年には正式に公園に認定されました。

1959年より毎年5月形9月まで、ショパン像の下でショパンコンサートが行われており、市民だけでなく多くの観光客が詰めかけます。ポーランド人ピアニストはじめ世界的に著名なピアニストも演奏するこのコンサートの入場料は、なんと無料。みな思い思いに芝生に座ったり寝転がりながら、ショパンの音楽を楽しみます。

園内ではクジャクやリスが歩いているほか、冬になると鹿が訪れるという話もあります。春夏は緑やお花、秋は紅葉が私たちの目を楽しませてくれます。冬にうっすらと雪をかぶったショパン像もまた情緒があります。ワルシャワ市民の憩いの場所であるワジェンキ公園、ワルシャワを訪れた際はぜひ行ってみて下さい!

グダンスクのウォールペインティング (Murale w Gdańsku)

ポーランド北部に位置する美しい街、グダンスク(Gdańsk)。実はここグダンスクは旧市街と海だけの場所ではありません。とあるアートで最近話題を呼んでいるんです。

グダンスク中央駅からソポト方面、グダンスク・オリヴァ地区とのちょうど真ん中あたりの右側にザスパ(Zaspa)という地区があります。パッと見はなんの変哲もない普通の団地ですが、このあたり、特にディヴィジオヌ303通り(ul.Dywizjonu303)、ナグルスキエゴ通り(ul.Nagórskiego)、バヤナ通り(ul.Bajan)周辺のアパートの側面には巨大なウォールペインティング(ポーランド語ではムラル – mural)が描かれています。

このウォールペインティングはもともと1997年、グダンスク市創立1000年記念の一環として描かれたものでしたが、その後描かれることはなく、2008年になってポーランドのアーティストであるピョトル・シュヴァべが、“連帯”リーダーであったレフ・ヴァウェンサが1980年代家族と暮らしていたアパートに、ヴァウェンサ氏のノーベル平和賞を記念するウォールペインティングを施しました。その後2009年になると、グダンスク市は“ヨーロッパ文化都市”に立候補、その一環としてモニュメンタル・アート・フェスティバルを開催、その際に多くのウォールペインティングが描かれました。それからは毎年何作かのウォールペイントが描かれており、ポーランド人アーティストのものだけではなく、外国人のアーティストも参加するようになったそうです。   ちなみにグダンスクのウォールペインティングは、アメリカのインターネット新聞ハフィントン・ポストが発表した「ストリートアートが見逃せない世界26都市」のうちのひとつに選ばれたこともあります。

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文化科学宮殿 (Pałac Kultury i Nauki)

 
ワルシャワ中心部ど真ん中にある、先のとがった大きい建物。この街に来た人は必ず一度は目にするこの建物の名前は、文化科学宮殿(Pałac Kurtury i Nauki – パワツ・クルトゥリ・イ・ナウキ – PKiNと略されることも多い)と言います。高さ237メートル(44階建て)、総床面積12万3000平方メートル、総室数は3288。ポーランド一の高さを誇るこの建物は、すぐそばに来て下から見上げてみると、そのあまりの巨大さに圧倒されてしまいます。

文化科学宮殿は、ユシフ・スターリンからの“ポーランドへの贈り物”として、1952年より3年の歳月をかけて作られました(そのため1956年まではPałac Kultury i Nauki im. Józefa Stalina – ユシフ・スターリン記念文化科学宮殿 – という名称でした)。宮殿の設計を担当したロシアの建築家レフ・ルドネフは、宮殿の外観にポーランドの建築様式を取り入れることを思いつき、そのインスピレーションを得るためにクラクフ・カジミエジュ・ヘウムノ・プウォツク・サンドミエジュ・ザモシチ・トルンなどの街を回ったということです。この建築工事のためにロシアより約3500人の労働者がワルシャワへ呼び寄せられ、彼らが住むための団地も建設されました。そこには映画館やプール・集会所・食堂なども完備されていたそうです。この工事中に事故によって亡くなったのは16人で、彼らの遺体はヴォラ区にあるロシア正教墓地に埋葬されたのだそうです。

1956年、30階にある展望テラスからフランス人の男性が投身自殺を図りました。その後も投身自殺が相次いだため、1970年代になると展望テラスには金網が張られるようになりました。

2000年の大晦日には、ヨーロッパで2番目に大きい時計が塔の先端に取り付けられました。現在文化宮殿内にはオフィススペースの他にも映画館や劇場・コンサートホール・カフェレストラン・博物館などがあります。最近では夜、さまざまな色にライトアップされることも多くなりました。ポーランド国旗の色である白と赤のライトアップだったりバレンタインにはハートだったりと我々の目を楽しませてくれています。30階にある展望テラスではワルシャワ市内を一望することができます。6月1日から8月31日までの間展望テラスは金曜日と土曜日に限り23:30まで営業しているので、ロマンチックにワルシャワの夜景を楽しんでみてはいかがでしょうか?
 
 

ポーランドの温泉

ポーランドの冬は長くてとても寒く、地域によってはマイナス20度を越えるところもあります。そんな時、日本人であれば誰もが温かいお湯に浸かってゆっくりしたいと思うのではないでしょうか?実は、あまり知られていないことですが、ポーランドには各地に温泉があるんです。

ですが、温泉と言っても、日本人が想像する「大浴場」的なものとはちょっと違い、温泉水は主に療養に使用されています。ポーランドでは、Krynica-ZdrójやLądek-Zdrój地名にZdrój(ズドゥルイ)とあるところには療養所やサナトリウムがあり、その地域の温泉水を使ったさまざまな治療が行われています。温泉プールに浸かるのはもちろん(この場合は日本とは違い、必ず水着を着用します)、温泉水を浴びたり、吸引を行ったりします。また、温泉水を飲む治療法もあります。

温泉水を飲む治療法には歴史があり、あのショパンも音楽高校を創業後、チェコとの国境近くにあるDuszniki-Zdrój(ドゥシュニキ・ズドゥルイ)という療養地を訪れています。子供のころから体の弱かったショパンは、治療として温泉水とヤギの乳清やハーブを混ぜたものを一日に何回も飲まなければならなかったという話(ちなみに「とてもまずかった」そうです)。飲水療法は呼吸器や消化器の病気にとても効果があるんだそうです。

そのほかにもLądek-Zdrój(ロンデック・ズドゥルイ)という町は、ポーランド最古の療養地として有名で、文豪ゲーテやロシア皇帝アレクサンダー1世なども訪れています。1498年ロンデック初の療養所として作られた“イエジィ(Jerzy)”は現在も営業しており、ロンデックの温泉水を使った様々な治療が行われています。ロンデックの温泉水にはラジウムが含まれていることが特徴で、ラジウム入り温泉水の吸引はポーランド国内でもここでしか体験できないため、いつも療養客でいっぱいなのだそうです。

サナトリウムは年配の方、ゆっくりと療養したい方にピッタリですが、小さいお子さんと一緒に行くならアクアパークが良いのではないでしょうか?ポーランド南部のZakopane(ザコパネ)、Bukowina Tatrzańska(ブコヴィナ・タトシャンスカ)、 Szaflary(シャフラリィ)等には温泉水を使用したプールのあるアクアパークがあります。大きいプールのほかにもジャグジーやサウナ等の設備が揃っているところがほとんどなので、大人も子供も楽しめること請け合いです。


(写真はnoclegi-duszniki.eu, zuk-sa.com, ladek.pl, czarnagora.pl, termyszaflary.comのものです)