ポーランドのカトリック信者の間では最も大切な祝日のひとつであるイースター(ポーランド語ではWielkanoc – ヴィエルカノツ)。毎年春分の日のあとの最初の満月の次の日曜日のことで、十字架にかけられて死んだイエス・キリストが3日目に復活したことを記念してお祝いする日です。 イースター当日の日曜日は、早朝に教会のミサに行ってキリストの復活を祝った後、まずは前日教会で清めてもらったバスケットの中身を家族の人数分にわけたものを食べて朝ごはんが始まります。この日に食べられるのは何と言っても卵。ゆで卵を半分に切ってマヨネーズをかけたものやスタッフドエッグなど、とにかく卵を食べます。そしてバルシチ・ビアウィ(Barszcz biały)というジュレックに似たスープ、白ソーセージ、ハムやサラダ・ホースラディッシュなどが並びます。デザートにはマズレック(Mazurek)やバプカ(Babka)などのケーキが食べられます。 イースターの日曜日と翌日の月曜日は国民の休日です。お店はほとんど閉まっている(土曜から閉まるところもあります)ので、お買い物はその前に済ませておくことを忘れずに! (写真はstudio.wp.plのものです) 関連記事 / Related posts: ポーランドのクリスマス – ポーランドの祝祭日 マズレック (Mazurek) ポピエレツ (Popielec) – ポーランドの祝祭日 ヴィエルキ・ポスト(Wielki Post) – ポーランドの祝祭日 聖土曜日(Wielka Sobota) – ポーランドの祝祭日
イースター前の木曜日のことをポーランド語でヴィエルキ・チファルテック(Wielki Czwartek)といいます。 聖木曜日はイエス・キリストと使徒達の最後の晩餐を記念する日です。この日は朝、大聖堂で司教によるミサが行われます。このミサの最中に司祭の制定式が行われるほか、洗礼や葬式の際に使用される香油を祝福する儀式があります。 夜になると大聖堂以外の教会でミサが行われます。この聖木曜日で40日間に渡る断食期間が […]
「ピアノの詩人」と呼ばれ、世界中の音楽ファンを魅了してやまない作曲家、ショパン。 ポーランド人の誇りであるこの偉大な音楽家、フレデリック・フランチシェック・ショパン(Fryderyk Franciszek Chopin)は1810年3月1日、ワルシャワから西へ50kmのところにあるジェラゾヴァ・ヴォラ(Żelazowa Wola)という村で、ショパン家の2番目の子供として生まれました。彼の父ミコワイ・ショパン(Mikołaj Chopin)はフランス人で、ポー […]
オスタトキ(Ostatki)は、カトリック教では謝肉祭(カーニバル)中の脂の木曜日から最終日の火曜日までの期間を指します。 オスタトキ最終日の翌日の「灰の水曜日」から復活祭に向けて準備する四旬節が始まりますが、四旬節はイエス・キリストが荒野で40日間断食をしたことに由来しているため、この期間はごちそうやパーティなどを控え、質素に生活しなければなりません。また、この期間に結婚式を挙げるのもあまりよしとさ […]
1月21日はポーランドでは「祖母の日」、ポーランド語ではDzień Babci(ジェン・バブチ)です。 母の日や父の日と同じく、この日は孫たちが大好きなおばあちゃんに日ごろの感謝の気持ちを伝えます。おばあちゃんの家を訪ねてお花やプレゼントを渡したり、離れている場合は電話をします。今年も去年に引き続きコロナウイルスの影響があるため、電話をするのが主流になりそうです。 さてこの「祖母の日」、一見とても歴史のある […]
ポーランド語で大晦日のことをシルヴェステル(Sylwester)といいます。 ポーランドの大晦日はとてもにぎやか。日本ではクリスマスを恋人や友人達と派手に祝い、新年は家族と迎えるのが一般的ですが、ポーランドでは逆。クリスマスは家族で集まり、新年は大騒ぎの中で迎えます。 大晦日の夜はパーティをします。ホームパーティのこともあればレストランやクラブでのパーティのこともあり、いろいろなパーティをはしごすること […]
国民の多くがキリスト教徒であるポーランド人にとって、クリスマス(Boże Narodzenie)はイースターと並んで一年のうちで最も大事な聖日ではないでしょうか。日本ではクリスマスは恋人達のためのものということになっていますが、ポーランドでは家族が集まって過ごします。 ポーランドのクリスマスは12月24日から26日まで。24日はWigilia(ヴィギリア)と呼ばれる、いわゆるクリスマスイブ。この日はまだ休日ではなく、大都市 […]
9月22日は国際カーフリーデーです。ポーランド語ではŚwiatowy Dzień bez Samochodu(シフィアトヴィ・ジェン・ベズ・サモホドゥ)といいます。 これは1998年、自動車の排気ガスがどのように環境に影響するかや、自動車に替わる交通手段をヨーロッパの人々に考えてもらいたいとの考えからフランスで始まったものです。ポーランドでは2004年から環境省の呼びかけによってこの祝日が始まりました。 ワルシャワ・クラクフ・ポズ […]
グルンヴァルドの戦い (Bitwa pod Grunwaldem)とは1410年7月15日、ポーランド王国・リトアニア大公国連合軍とドイツ騎士団の間で行われた戦闘のことです。 この戦闘の舞台は現在ポーランドのヴァルミア・マズールィ県にある、グルンヴァルド村・ステンバルク村そしてウォドヴィゴヴォ村の間にある平原でした。それまでドイツ騎士団はキリスト教布教の名目で各地域を侵略してきました。当時東ヨーロッパでは唯一リトアニア大 […]
6月21日は夏至の日です。ポーランドを含むスラブ諸国では古代からこの日は水と火、愛と子孫繁栄、そして太陽と月を祝う日であり、占いなどが行われる夏至祭り(Noc Kupały ‐ノツ・クパウィ)の日でした。 この夏至祭りに行われていた占いや儀式はほとんど全てが健康と豊作に関係するものでした。例えば、既婚の女性が焚き火のまわりで踊りながら焚き火にヨモギやセージを投げ入れると、子孫繁栄と豊作にご利益があると言わ […]
Boże Ciało(ボジェ・チャウォ)は日本語で聖体の祝日もしくは聖体節と呼ばれるカトリックの祝日です。正式名称Uroczyctośc Najświętszego Ciała i Krwi Pańskiej(ウロチストシチ・ナイシフィエンチシェゴ・チャワ・イ・クフィ・パンスキェイ)というのだそうですが、日常的にはBoże Ciałoと呼ばれています。 カトリック教会のほかにも一部の英国国教会やルーテル教会、またリベラル・カトリック教会などでも祝われます。 […]
1943年4月19日、ワルシャワのユダヤ人ゲットーで蜂起が起きました。 第二次世界大戦時、ナチス・ドイツによりユダヤ人たちはゲットーという地区に強制的に隔離されました。そこでは病気や飢餓が蔓延し、ユダヤ人たちは続々と絶滅収容所に送られていました。 自分たちは死の収容所へ送られるとわかったユダヤ人は戦うことを決意して蜂起を起こしました。ただ何もせずに死を待つよりも抵抗することを選んだのです。 蜂起は5月 […]
3月21日はさぼりの日(ジェン・ヴァガロウィチャ – Dzień Wagarowicza)です。これは毎年3月21日にポーランドの学生(特に小学校高学年・高校生)によって祝われる祝日で、wagary(ヴァガルィ – 授業をさぼる)という言葉が示す通り、なんと学校の授業をさぼってしまう日です。 もちろんこの祝日は公的な祝日ではありませんし、ポーランドのすべての学校の生徒が学校をさぼるわけではありません。すべての授業を […]