日本でも最近大人気のボレスワヴィエツ陶器 (Ceramika Bolesławiecka – ツェラミカ・ボレスワヴィエツカ)。日本では「ポーリッシュ・ポッタリー」の名前でおなじみのこの陶器は、クリーム色のベースに鮮やかな濃紺で描かれた模様が特徴で、形も丸みを帯びた可愛らしいものです。 この陶器は、ポーランド南部・ドルノシロンスク県にあるボレスワヴィエツ(Bolesławiec)という街一帯で生産されています。このあたりでは陶器に適した良質な粘土が採れたため、18世紀ごろからヨーロッパ有数の陶器の町として栄えたのだそうです。現在も工房は多数あり、その中にはショップが併設されているところもあります。街中からは少し外れますが、コシチュシュコ通り(ul.Kościuszki)にはこうしたショップが並んでいるので、買い物するのにとても便利。工場直送なので、ワルシャワや日本で購入することを考えれば、値段もかなりお手ごろです。とてもたくさんの陶器製品がずらっと並ぶ姿は壮観。何を買おうか迷ってしまうほどです。 ボレスワヴィエツ陶器は、ひとつひとつが職人さんの手によって作られます。伝統的な模様といえば魚の目のような丸模様、小花模様などで、これは染料を含ませたスタンプをポンポンと押してつけていきます。簡単な作業のようですが、力の加減を誤ると染料が滲み出してしまうので、実はとっても気を張る作業なのだそう。最近よく見かけるようになった大きな花模様などは、下書きなどは一切せず、そのまま筆で描いていきます。この模様付けの作業は女性が担当することがほとんどそうです。 最近では伝統的な柄だけではなく、星やハートなどの柄のものも増えてきました。アーティストとコラボしたものもあります。カラーも濃紺の他に緑・黄色・水色などがあり、一風変わっていて可愛らしいです。 (写真はceramikawiza.comのもです) 関連記事 / Related posts: ポーランドの記念切手 ポーランドでビックリしたこと クラクフ琥珀博物館 / Amber Museum w Krakowie ポーランドのクリスマスマーケット 12月に入りました(キナコママのワルシャワ滞在記)
ワルシャワから西へ車で30分ほどのところに、オトレンブスィ(Otrębusy)という町があります。ここにはポーランドでも珍しい、自動車博物館(Muzeum Motoryzacji i Techniki)があります。 ワルシャフスカ通り(ul.Warszawska)をずっとミラヌヴェック(Milanówek)方面へ進んでいき、突如左手に真っ赤な2階建てバスが現れたらそこはもう博物館。2階建てバスの横には、10年以上前にポーランド国内を走っていたイカルスと呼ばれる […]
ワルシャワのヴィラヌフ区(Wilanów)には立派な宮殿があります。 これは17世紀に当時のポーランド国王ヤン3世ソビェスキ(Jan III Sobieski)が夏の住居として建築したものです。19世紀になると、ヤン3世そしてのちの城主たちが集めた美術品・家具・中国陶器などが展覧されるようになり、宮殿も博物館となりました。 宮殿の中の部屋は、まるでまだ国王が住んでいるような印象です。 現在ヤン3世ソビェスキのヴィラヌフ宮殿博 […]
ヴァムビェジツェ(Wambierzyce)という町は、ヴァウブジフの近くにありキリスト教徒の巡礼地として有名だ。その巡礼所の一つに、女性が吊るされた十字架がある。また、この町には、ヴァンパイアの様に、実際に棺で寝ている変わり者がいるそうだ。 その他にも、この辺りは自然が豊かでブオンドネスカウィ(Bledne Skaly)という変わった形をした岩肌やヤスキニャニェジヴェジャ(Jaskinia Niedzwiedzia)という有名な洞窟な […]
7月2日からポーランドのクラクフで行われていたユネスコ世界遺産委員会で、現地時間の7月9日、ポーランド南部シロンスク県にあるタルノフスキェ・グリ(Tarnowskie Góry)の銀・鉛・亜鉛採掘鉱跡(Zabytkowa Kopalnia Srebra)が、新たにユネスコ世界遺産に登録されることが決定しました。 タルノフスキェ・グリ銀鉱跡はポーランドで15番目、シロンスク県内では初めての世界遺産となりました。 世界遺産の詳細についてはこちら […]
ポーランドのユダヤ人の歴史博物館(Muzeum Historii Żydów Polskich POLIN)は、ワルシャワでゲットーがあったムラヌフ(Muranów)地区、ゲットーの英雄達像(Pomnik Bohaterów Getta)のすぐ横にある巨大なガラス張りの建物で2014年の秋にオープンしました。博物館の名前であるPOLINとはヘブライ語でポーランドを意味するのだそうです。2016年には“European Museum of the Year”に選ばれました。 ここではポーランドでのユダヤ […]
頭蓋骨で出来た教会 クドヴァ・ズドルイ(Kudowa Zdrój)という町は、ヴァウブジフの南に位置し、スタラポランカというポーランドでは有名なミネラルウォーターの生産地として有名です。その他にもこの町では、様々な種類の源泉があり、温泉水を飲んで療養することもできます。更に、何キロか離れたクドヴァチェルムナ(Kudowa Czermna)という村には、世界にも数少ない頭蓋骨から出来た教会があります。ある宣教師が、野原一 […]
クラクフの観光名所のひとつである、バルバカン(Barbakan)について。 バルバカンは15世紀に造られた円形の砦で、今ではワルシャワなどヨーロッパ数ヵ所にしか残っておらず、クラクフにあるものは、現存する最大規模のものです。 長らくの修復工事も終わり、2006年から、一般拝観ができるようになりました。しかも夏のみの公開で、毎日10:30から18:00まで見学することができます。 7月と8月には中世期にまわる色々 […]
グニェズノは、見渡す限りの平原やあちこちに点々とする湖があるヴェルコポルスカ地方にあり、スイスの田舎町のようにとてもこじんまりとした閑静な街だが、ミェシュコ1世が建てたポーランド最初の王国・ポラニェ王国の発祥地で、初代王朝の遺品を展示している博物館もあり、ミェシュコ1世に洗礼を施しポーランドに西方キリスト教を伝えた聖職者ヴォイチェフが祭られているポーランドカトリック教会の総本山があるので、い […]
カジメシュドルヌィはルブリンのすぐ近くにあり、車であっという間についてしまう。だから、ルブリンと一緒に併せて旅行すると良いのではないでしょうか。この町は、芸術の町として有名ですが、その理由は、この町に建っている変わっている建物をスケッチにくる画家が多いからです。それでは、なぜ、この町の建物が変わっているかというと、昔、この町は行商人が通過する拠点で、そのほかにもたくさんのユダヤ人が住んでい […]
このバイキングの教会があるカルパッチ(Karpacz)という町(ヴァウブジフの近く)は、ザコパネに並ぶポーランドで有名な避暑地だ。 なぜ、こんな山奥にバイキングの教会(Świątynia Wang)があるかというと、以前、この辺りにバイキングが住んでいて、この教会を建てたという訳ではなく、バイキングの教会をノルウェーから買い取り、カルパッチで組み立てなおしたというだけだ。 しかし、現存するバイキングの教会は、世界で […]
この地方にはドイツ騎士団の城が彼方此方に点在している。この重層な構えのマルボルク城は、お城といってもドイツのノイシュバンシュタイン城などの絢爛豪華な国王の居城とはまったく異なり、ドイツ騎士団がポーランドを征服するために立てた要塞で、戦いで命を落とした騎士の唸り声が今にも聞こえてきそうで、どことなく不気味な雰囲気が漂っているように見える。城内も美しく華やかというよりは重苦しい感じで、ヨーロッ […]
2006年に世界遺産に登録されたヴロツワフの100年記念ホール(Hala Stulecia)がポーランドの世界遺産のひとつ。 ライプツィヒの戦い100周年を記念するため、マックス・ベルクの計画により1911年から13月間にかけて建てられた。当時の建築物としては画期的だった鉄筋コンクリート製で、技術・設計において20世紀初頭の大型建造物のパイオニアと言われている。ホールは1913年5月20日に開館した。最初の展覧会は100年記念展覧会 […]